![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160585271/rectangle_large_type_2_c8e3b37ed040df82d1d9e4a0d76abdec.jpeg?width=1200)
ハプニングがお友達。旅らしくていいじゃない、たくさんは困るけど。
2024.10.20(Sun)
特急海浜公園コキア川越号
![](https://assets.st-note.com/img/1730718236-4zGrjuVUSLXfsZW09I3QkJdC.jpg)
川越駅の1つ手前の駅で目に飛び込んだ停車中の回送。
「あぁ、今乗ってる電車の後についてくるのか」
それなら川越駅にやってくる姿を見ようと思っていた。
そう、この回送は乗る予定の特急である。
だが、何かが違う。
発車時間を迎えたのに、私の列車は動かない。
すると静かに、回送が先に滑り出した。
え?ちょっと待ってよ。
ただでさえ乗り換え時間、数分しかないんだけど。
そっちが先行ったら乗り換えする時間無いじゃん。1分あるかないかだよ。
焦りが胸を支配し、一瞬だけ諦めの影が差す。
「あぁ、もっと早い列車に乗ればよかったな…」
だが、その影を振り払うように考える。
待てよ?私の列車は川越駅の中央に止まる。
両側のドアが開くから、向かいのホームにすぐ乗れる。
しかも、この路線は単線だから今乗っている電車が到着しないと特急は発車はできない。
希望が灯り、胸の鼓動が速くなる。
川越駅に滑り込む瞬間、戦いの幕が上がる。
しかし、開いたのは特急がいるホームとは反対側のドアだった。
「あぁ、やられた!」
だが時間はない。
0.1秒の判断で電車から降り、階段を駆け上がり、そして駆け降りる。
ゾーンに入った私の世界は、ただ一点、扉だけ見える。
息を切らしながら飛び乗ると、反対側のホームのドアはもう開いている。
「まぁ、そんな日もあるさ。」
苦笑いとともに、柔らかな座席に興奮した身を沈めた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/162216250/picture_pc_ffeb66665e5eb42cc62ed90f01a3c924.jpg?width=1200)