だから、やっぱり英文法
今回は再び大学受験生向けの英語の学習に関わるお話です。持田のnoteでは「ことばの学び」とりわけ文法学習の重要性をこれまでも指摘してきました。今回もその点を改めてお話しします。
ことばを使いこなすようになるには、ことばを分析的に学ぶことと、ひたすらことばを使って慣れていくことのふたつが学習の大きな柱になります。ことばを分析的に学ぶことの中心は文法学習にあります。文法学習というと文レベルの学習が真っ先に頭に浮かぶかもしれませんが、文脈のなかで学ぶ文法知識もあります。つまり、文法を学ぶことで、その文法を使って文を理解し、そして文章を理解することが可能になるわけです。単語のしくみである語形成や、その語形成や文構造、文脈と発音との関係も、広い意味での文法学習の射程に収まります。とりわけ一つ一つの知識を理屈を通して納得して身につけたいタイプの学習者によっては、こうした学びが必要です。
ことばを分析的に学んで知識を身につけていき、そのうえでそうした知識を意識的に使って読み書きができる。ここまでが受験勉強においても基礎をなします。ここまでの学習を決して怠ってはならないのです。「基礎はある程度できたのだけど応用ができないから解法を学びたい」という受験生がよくいますが、多くの場合は基礎の学びが浅いために応用が利かないだけなのです。秋も深まり今さら基礎が身についていないという現実に目も向けるのがつらいと感じた受験生が都合の良い自己評価をした結果が「解法を学びたい」という気持ちに表れているのです。「解法からの解放」こそが大切です。ことばを普通に学ぶことが入試においても安定した得点を生み出すのです。
今回は英語学習に関してのお話でしたが、同じことは古文や漢文の学習にも当てはまります。