「浅さ」を自覚すること
今回のお話は、過去記事からの展開です。
一般の英語学習者であればそうでもないようですが、大学受験生の場合は「文法学習の浅さ」をなかなか自覚できない人も多いようです。
・4択の文法問題はだいたい解ける。
・そのほかの形式の文法問題が解けない。
こういう状況のとき、多くの人は解法を身につけて練習すればよいと考えるようです。
・長文の内容一致問題はだいたい解ける。
・空所補充問題が解けない。
こういう状況においても、多くの人は解法で乗り越えようとします。しかし、こうした状況こそが文法学習の浅さがもたらすものなのです。
4択の文法問題が「だいたい」しか解けないというのは、文法知識で問題を解いていないからです。おそらく、「どこかで見たことがある(気がする)」という程度の判断で選択肢を選んでいるのでしょう。
長文の内容一致問題が「だいたい」解けるというのも、雰囲気読みというか、印象読みだけで選択肢を選んでいると考えられます。文法知識は文理解はもちろん、文章理解にも必要ですから、文法学習が浅ければ「だいたい」の域を越えることはできません。
文法学習を深く、実りあるものにして行くには、問題集の皮相的な演習をやめ、日英語の比較対照により深く考えながら進めていく文法学習に一日も早く切り替えるべきです。