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改めて解答の精度について

昭和の終わりの頃から私大入試の中心になった、マークシートによる選択式問題。これらの問題に対応していくのが典型的な大学受験英語のイメージとお考えの方も多いかと思います。そのため選択肢の捌き方が「解法」として語られることもよくあります。

大学受験生のボリュームゾーンである高校卒業(見込み)者が減少していくなかで、私大の個別試験による一般選抜の枠も縮小傾向にあります。このため、大学全入時代とは言え、希望する大学・学部に必ず入れるのかというと、意外に難しい状況にあります。しかも、英語に関して言えば、非常に高度な英語力を身につけている受験生がいる一方で、親世代の受験ならば受験なんかできないだろうというレベルの英語力しか身についていない受験生もいます。この結果、一部の難関私大を除けば満点を取る受験生が現れても不思議ではない状況になっています。

もちろん、大学入試では多くの場合満点を取る必要はありません。しかしながら、部分点が付かない選択式問題には「惜しい解答」などというものはありません。正答だけが得点になります。100の実力の人と70の実力の人が100点満点でそれぞれ100点、70点が取れればおそらく2人とも合格レベルでしょうが、実際には100点と45点くらいの差がつくこともありえます。この場合、後者の受験生の合格は難しくなります。

解答の精度が合格の鍵です。解答の精度を上げていくには、語彙知識や文法知識を的確に用いることが求められます。ところが、多くの受験生は現時点でもこうした知識が不十分です。巷には「順調な受験生」に向けた学習アドバイスが飛び交っていますが、「自分には当てはまらない」という認識ができて適切に行動できる受験生が合格圏内にすべり込むことができるのです。

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