「やればできる」界の王者、ティモンディ高岸さんの新たな戦い
今でこそ笑点の座布団運びと言えば山田隆夫さんですが、山田さんの前は松崎真さんという役者の方がやられていました。
私は座布団運びをしている松崎さんを見たことがございませんけれども、印象深いエピソードをひとつだけ知っています。笑点は座布団運びも挨拶をしますが、その際、松崎さんは「手を上げて、横断歩道を渡りましょう」という言葉を必ず言うようにしていました。週に1度とは言え毎回です。その言葉は徐々に世間へ広がり、しまいには交通安全に協力したということで警察から表彰されたんだそうです。
松崎さんが「手を上げて、横断歩道を渡りましょう」という言葉を作ったのか、それとも以前から存在していた言葉を松崎さんが借用したのかは分かりませんが、少なくとも笑点で言い続け、警察に表彰されたのは事実のようです。「継続は力なり」を痛感するエピソードです。
お笑い芸人にも特定の言葉を使い続け、自分の名前と共に世間へ広める方が時々いらっしゃいます。そして流行語になったりとか、自身の代表作になったりする様子を私も見てきました。
そこで思い浮かんだのがティモンディの高岸さんです。強豪で知られる済美高校野球部からお笑い芸人になった方でございまして、彼のよく使う言葉として知られているのが「やればできる」です。軽く調べたところ、高岸さんの通っていた済美高校の校訓だったことが、いわゆるキャッチフレーズとして使うようになったそうです。
そこまで調べて私、何となく「やればできる」で検索してみたんです。よろしければ皆様もお試しください。検索結果の上位は軒並みティモンディ高岸さんなんです。
予想以上の結果にビックリしました。「やればできる」は高校の教訓になるくらいです。誰が考えたのかは分かりませんが、短いし分かりやすいしポジティブな言葉ゆえか、長いこといろんな人が使ってきた言葉でしょう。それなのに検索結果の上位は高岸さんの独占状態です。「やればできる」界の新王者と言っていいでしょう。前の王者が誰かは知りませんが、とにかく高岸さんは本当に売れているんだなあと思った次第です。
ここまで躍り出るのも相当大変ですが、現状を維持しようとなると更に大変でしょう。これからも「やればできる」界の王者として君臨し続けるのか、はたまたもっと新しい王者の誕生を許すのか。何年か後に改めて調べてみたい案件ですが、とりあえず先人の現状を簡単に調べてみました。
新語・流行語大賞クラスですと、「だっちゅーの(パイレーツ)」「ワイルドだろぉ(スギちゃん)」「ダメよ〜ダメダメ(日本エレキテル連合)」は検索してもトップにご本人が出てきます。しかし、「グ~!(エド・はるみ)」は検索するとトップはGUの通販サイトが出てくるなど、ご本人の名前は出てきません。他の言葉に比べて短く、また一般的に使われがちな点が一因と考えられます。
新語・流行語大賞トップテンでもその傾向が見られ、「フォーー!(レイザーラモンRG)」は短くて一般的に使われがちなためか、検索結果のトップに違う情報が出てきます。更に、芸人の一発ギャグやお決まりフレーズも同様で、「間違いない(長井秀和)」のような一般的に使われがちな言葉ですとトップにご本人が出てこない場合もございます。
ただし、「なんでだろう(テツandトモ)」は日常的に使われそうな言葉ながら検索するとご本人がトップに出てきますし、「ゲッツ!(ダンディ坂野)」は短いにも関わらず余裕でご本人がトップに出まくります。「ヤバいよ(出川哲朗)」でご本人の情報が大量に出てくるのも何気に驚異的です。
つまり、やりようによっては今後もティモンディ高岸さんが「やればできる」界のトップとして長期にわたり帝国を築いていける可能性は充分考えられるというわけです。今後の頑張りに注目です。