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技術が進化しようとうんこ

 いくら汚いと言われようと、生き物である限り、うんことは死ぬまで付き合っていかなければいけないんです。だったら変に蓋なんかせず、楽しんでしまえばいいじゃないかというのが私の信条です。

 大人になったらそんな信条なんてバキバキに折れてしまい、うんこうんこ騒ぐ子供に向かって「下品な話をするんじゃない」と説教をかます人間になるんだろうなあと思っていました。予想に反し、私の信条は変に強固でございまして、うんこうんこ騒ぐ子供を引かせるほどはしゃぐ大人になってしまいました。「どうしてくれるんですか神様」と声を大にして言いたい気分です。

 ただし、幸か不幸かそういう大人は一定数いるようなんです。みんないつもは騒ぎたい欲望を心の奥底にしまい込み、一社会人として日々の生活を全うしている。隠れキリシタンみたいなものですね。隠れうんこ。それだと、隠れてうんこしてるみたいで、かなりの人類が当てはまってしまいます。

 たった今発生した「隠れうんこ問題」はともかく、うんこでテンションが上がる大人は今も昔も確実に存在しているようです。例えば、私がネットを始めた頃、こんな噂を耳にしました。「とりあえず『うんこ』で検索してみる人が一定数存在する」。検索システムを管理している人が調査したとかで、国を問わずその傾向が見られるとのこと。

 改めてその記事を探してみたんですが、残念ながら見つかりませんでしたので、事の真偽はよく分かりません。ただ、当時の私は事実だと思いました。と申しますのも、何かにつけてうんこと結びつけるコンテンツがネットに溢れていたからです。「動物占い」みたいな占いサイトが流行すると即座に「うんこ占い」が立ち上がるなど、流行ったものが次々とうんこに結び付けられる様子を何度も見てきましたし、特に流行ってないものがうんこに結び付けられる様子も何度となく見てきました。

 それが、大人になるにしたがって見る機会が減っていったんです。最初は、何でもうんこと結びつけるクリエーターがいなくなったのかと思いました。もしくは、私が精神的にも大人になってしまい、うんこと調べるような人間ではなくなってしまったのではないかと。どちらも違いました。いくらうんこではしゃぐ大人になったとしても、大人であればそれなりに忙しくなる。それゆえに以前ほどうんこコンテンツの調査ができなくなっただけでした。

 ところで、先日、生成AIが私のアホな趣味を頼んでもいないのに自動化したとの記事を書きました。

 生成AIの存在は知っていますし、ちょっとくらいなら触ったこともあります。でも、あんまり積極的に調べたことはありませんでした。そこで、何となく検索してみたんです。そしたら、やっぱりありました。「うんこGPT」が。

 とにかく流行りものへ適当にうんこをくっつける。うんこクリエーター独特の文法です。現在もうんこコンテンツは世界のどこかで生まれ続けていたんですね。そして、世の中を変えるとも言われる生成AIさえ、うんこと結びつけられてしまう。

 本当によく分からない感情なんですけど、なんか安心しました。

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