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【第4回】マディ・ウォーターズ/ザ・ベスト・オブ・マディ・ウォーターズ
ブルースに興味をもち、ロバジョン、Tボーン、サン・ハウスと聴いてきて、そろそろブルースのド定番というか、入門に最適なものでも聴いてみようかなと思い、いろいろ調べて選んだのがこのLP。
口半開きの横顔ドーンッ!からの汗の匂いプーンッ!と漂ってきそうな暑苦しさ(褒めてます)、この迫力のジャケットに「こ、これがブルースか。。」と思わずつぶやいてしまいそうだ。レコードだとジャケットから迫力が伝わってきて良いよね。
中身も泥臭くて、男臭くて、そして生々しさ全開。ずっしりとブルースがのしかかってくる感じ。
自分が漠然と想像していたブルース像とマッチしていて、すぐにマディのブルースの虜になった。
今考えると、自分が抱いていたブルースのイメージってマディ・ウォーターズ=シカゴ・ブルースだったんだね。
これは後々の話になるんだけど、マディが気に入ってからは、彼のバックで演奏している、いわゆるマディ・ファミリーの作品も意識して探すようになり、このLPのおかげで楽しみが増えることになった。
それから毎日のように聴くようになったんだけど、ある日のことA面からB面にひっくり返そうとしたときに手からポロリと落としてしまう。落としたままにしておけば被害は少なかったんだろうけど、思わず手が出てしまい、あろうことかレコードをレコード・プレーヤーの角に押し付けてしまった。
盤面には太い傷がくっきり。すぐに確認再生してみたが、プチプチじゃなくて、もうブチッ!ブチッ!て感じ。あ〜ぁ、やっちまったぜ。。
「こ、こういう傷の出す音も、レコードの魅力じゃないか!」と自分に言いきかせるも、聴くたびにブルーになる日々。(ブルースだけに。。)そのうち音飛びもするようになり、自分で自分を励ますことにも疲れた私は、同じレコードを買い直すことにしたのだ。
レコードの
傷が出す音
それもブルース
季語はブルース。