本を書くと次に進める――『漫才過剰考察』と高比良くるまの話
『M-1グランプリ2024』で優勝した令和ロマンの高比良くるまさんが、あれこれ考えをめぐらせて『漫才過剰考察』という漫才考察本を必死で書いた後、10月末に良い感じの新ネタがたまたま2本生まれて、そのネタで優勝できた、という話をしていました。
僭越ながら、私も本を何冊か書いているので、その気持ちはちょっとわかるなあ、と思いました。本を書くと、その時点での自分の考えや、自分の意識を整理してまとめることになるので、そこが1つの区切りになります。そして、書き終わるとそこを起点にして、新たなステージに進むことができる。さて、次はどうしようかな、という気分になる。
私の場合、この「さて」を得るために本を書いているのだと言っても過言ではない。本を書くのは読者のためでもあり、自分のためでもある。書くことで頭を整理して、次に進むためのきっかけができる。だから人は本を書くのでしょう。