「マラソンと枷」 絶望話集vol.3
まだまだ話せることがあったぜ、
世界に愛される人は努力してない
努力してない絶対に、だって努力さえ遠慮する人間がいる
愛されてるから、その人の行動は問答無用で認められる
それだけ、努力するところがないんだもん
行動するだけ
こっちは行動する前にあれこれ考えすぎるのに
酷い話だ、見えない部分は評価されないから、見えないからね
打ち明けたら打ち明けたで、愛される人は愛されない人の気持ちはわからない
どうせ大したことも言えない、結果論だから全て
行動が努力に見えて、愛されて成功する資格があっただけ
資格がない人は、人一倍努力が求められるのに
少しの失敗で全てが瓦解するのに
そしてそんな大した思慮も持たない、
成功する愛されてただけの人間の評価を中心に世界が回ってる
終わりだなこれは、そんな世界に絶望した人がたくさんいたんでしょう
可哀想に、彼ら中心の世界からすれば
「なんで死んだの?」か
すごいね、滑稽だ、醜い、醜すぎる
そんな人間に媚びへつらって生きるのが
この世界の「正解」らしい、いい世界だね、愛された人にとっては
持たざる者の生き方が確立されてない時代に生まれちゃったね
努力が足りてないんだってね、甘えるなってヒトは言うでしょう
努力してないというか、運命に愛されただけの人間が、口出しするな
マラソンで考えたら、
我々は鉄球を足につけられるみたいなもんだ
そりゃゴールだってわかってる、
するべき行動も、歩くことでしょう、走ることでしょう
でもそんな気力ないの
「どうすればいい?」と聞けば
「歩けばいい」と答えるだけ
ほら、何もわかってない
あなたの足には枷がないじゃない、ないだけの人間
すごい人でもない、人並みだ
枷の外し方を聞いてるんだよ
壊せない枷を持つ人もいる、
外すのに人生の全て、体力の全ても使う人も中にはいる
自力では外せない人もいる
それに歩けばいいと言うのか
ナンセンスじゃないか、それに気づける人にまだ会ってない
だからこの世界は終わり、私たちに救いがないからね
だから道の真ん中で、せめて足が傷つかないように座ってる、寝転んでる
このレースはあなたたちが勝つことが決まってる勝ちレースだから
楽しんで走ればいいじゃない、愛されただけの凡人が
世界を分かった口で喋るより
黙ってゴールテープを切る方がよほど良い
あなたがゴールテープを切ること自体は私たちにとって損得に関わりがないから
と思ったけど、差が如実に広がって、世界にとって必要ないことがバレるか
ほんとに邪魔な存在だ、消えて欲しい、理解者づらだけはしないで欲しい
良いよな、人生楽そうで、辛いとか言ってるけど
私らよりマシじゃねえか、文字通り一歩先だよ
こっちは足枷と毎日睨めっこで心も死ぬのにね、、
厳しい世界だ、確かに枷の一部は自分が自分に欠けた呪いかもしれないよ
でもそれがすぐ外せたら、人格否定じゃない、その人じゃなくなるじゃない
というか外せない枷なの、外せたら外してるよこんなもの
苦しむ皆様に幸あれ、世界に否定されても戦うあなたたちに幸あれ
舌を噛むことだけはやめようね、それが救いなのはわかるけど
愛されなくともヒトとして生まれてきた矜持もあるはず
抗う余地は残されてるはずだ、少しなら
神様から少しでも祝福がありますように
オワッタヒトです。
まあ怒りすぎですね。
でも、こういう枷を私たちはどうするか
試されていると思います。
加えて、枷は多分自分にしか見えない。
理解者がいない。これが結構やばい事だと思ってます。