省察
という言葉を最近よく聞くようになった。
僕の言葉で言うと、深い振り返りを指す。
何かをした後に「振り返り」をすることは、次に向けて改善するために不可欠であり、教育現場でも「授業の振り返りを大切にしましょう」といったことは広く言われている。
しかし、一言に「振り返り」といっても、中身はさまざまである。
例えば算数の授業を終えた後。
①今日の授業は、子どもの発言に対して上手く切り返しができたなぁ。
②今日の授業は全員適用題が解けていたし、ねらいは達成できたなぁ。
この2つの違いがわかるだろうか。
①は授業者視点、②は学習者視点からの振り返りなのである。
広く行われている授業研究会では、①に焦点が当てられることが多い。もちろん授業者の授業力向上も研究会の目的の一つであるから、間違いではない。しかし、学習者視点からの振り返りを十分に行わなければ、教師の言動という表面的な部分に目が行きがちになり、いつの間にか「子ども」のためではなく、「教師」のための授業になってしまう恐れがある。
より良い授業は、誰のために行うのか。
もちろん、子どものためである。
「どうすれば良いか」といった視点からさらに深く、「子どもの姿を根拠にして、どのような方法をとるか」といった視点を考えることが、子どもの姿をふまえた授業づくりである。
上記の内容を踏まえて行うのが省察である。
ここで省察モデルを1つ紹介する。
ALACTモデル
①行為 Action
②振り返り Looking Back on the Action
③本質的な諸相への気づき Awareness of Essential Aspects
④行為の選択肢の拡大 Creating Alternative
⑤試行 Tryal
私はALACTモデルを初めて知った時、上記の③・④は②に含まれているのではないかと感じた。おそらくこの考えは間違っていない。ただ、あえて③と④の段階を作り示すことで、この部分の重要性を強調したかったのだと思う。
ALACTモデルに従って省察を行うにあたって、重要なツールとなるのが8つの問いである。
私は/相手は
何を思っていたのか/何を感じていたのか/何をしたかったのか/何をしたのか
上記の組み合わせ全てで8通りの問いができる。これを考えていくことで、自分が気づいていなかった視点に気づくことができる。
…とまぁ、昨日の経験をもとにまとめ直してみた。ALACTモデルについては、まだ形しか知っていないので、実際にこれに従って振り返ってみようと思う。効果検証。
今日も忙しくなりそう。気合い入れてこ。
夏休みに食べたキラメキのまぜそば見て元気出してこ。