M-1グランプリ2023決勝進出者

2023年12月7日、M-1グランプリ2023のファイナリスト9組が発表された。このnoteでは、ファイナリスト9組や、敗者復活戦の大改革に対する個人的感想を書いていこうと思う。

ファイナリスト9組

※準決勝のネタは見ていません。

① カベポスター

2年連続2回目の決勝進出。昨年はトップバッターで8位。その悔しさをバネに2年連続の決勝進出を決めた。今年こそは爆発力のあるネタを披露して山田邦子から高得点を貰えるのか。優勝目指して頑張って欲しい。

② くらげ

決勝初進出。4年ぶりに準決勝進出した今年、勢いそのままに決勝の座をもぎ取った。4年前の敗者復活戦で見たネタが面白かった印象があるのでダークホースとして楽しみな存在。優勝目指して頑張って欲しい。

③ さや香

2年連続3回目の決勝進出。昨年はファーストステージ1位通過も準優勝に終わった。ハードルが高くなった今年も貫禄の決勝進出。優勝だけを見据えるさや香の本気漫才を見るのが待ちきれない。優勝目指して頑張って欲しい。

④ 真空ジェシカ

3年連続3回目の決勝進出。昨年は山田邦子から最高評価も5位に終わった。3度目の決勝となる今年、最終決戦進出は至上命題。一昨年のオズワルドのように松本が高得点をつけて躍進することは出来るのか。今年の学祭で生でネタを見たこともあり、本当に優勝目指して頑張って欲しい。

⑤ ダンビラムーチョ

決勝初進出。昨年の敗者復活戦で話題をさらった、我が道を往く漫才をする印象が強い組。独特な馬鹿馬鹿しさを武器に今年のM-1をどのように荒らすのかが非常に楽しみな存在。優勝目指して頑張って欲しい。

⑥ マユリカ

決勝初進出。数年前からブレイクの香りが漂ってはいたが、上京した今年、ついにファイナリストの称号を手に入れた。結果を残し、先に売れていった同期達に追いつくことは出来るのか。優勝目指して頑張って欲しい。

⑦ モグライダー

2年ぶり2回目の決勝進出。一昨年の決勝進出をきっかけにブレイク。そんな中でもネタを磨き続けて決勝の舞台に返り咲いた。暗い話題の多いジョンソンに明るいニュースを届けたいところ。優勝目指して頑張って欲しい。

⑧ ヤーレンズ

決勝初進出。昨年の敗者復活戦では安定したウケをとっていた印象のあるコンビ。世間的な認知度は高くないが、事務所の先輩オードリーも果たせなかった優勝を掴みとることが出来るのか。優勝目指して頑張って欲しい。

⑨ 令和ロマン

決勝初進出。昨年の敗者復活戦2位をきっかけにブレイクの兆しをみせると、今年は勢いそのままにファイナリストに。分析力の高さと若い感性を武器とする彼らはどのようにM-1を戦うのか。優勝目指して頑張って欲しい。

以上の9組がファイナリストとなったが、全体的な感想としては、つぶやきにも書いたように、実力者達の殴り合いという印象。ダークホースの入り乱れた過去2年と違い、くらげ以外はある程度の実績を持っている組なので番狂わせ感は少ない。復活初期のような実力者が集結した今大会、それはそれで非常に楽しみである。

敗者復活戦について

一方、準決勝敗退となってしまった組には、昨年3位のロングコートダディを始め、昨年の敗者復活戦勝者オズワルド、決勝進出経験者のトム・ブラウン、ラストイヤーのななまがり・ヘンダーソンなどがいる。この5組を中心とした戦いになると思われたのだが、なんと、今年から敗者復活戦のルールが変更となった。

そのルールは、まず、準決勝敗退21組を準決勝順位を基に3つのブロックに分ける。各ブロックでは、1番手VS2番手が戦い、その勝者が3番手と戦うという、KOC2014ファイナルステージ・THE Wファーストステージ方式。審査員はランダムに選ばれた会場のお客さんである。そして、各ブロックの勝者3組の中から、芸人審査員が選んだ一組が敗者復活組として決勝の舞台に返り咲くというものである。
このルール変更に対しての感想としては、まず、人気投票と化しつつあった状況を変えたかったのだろうと思った。M-1初決勝の敗者復活枠は2015年のトレンディエンジェルが最後。そのトレンディエンジェルも前年のTHE MANZAI 2014で準優勝に輝いており、漫才大会ファイナリスト経験のない敗者復活枠は2008年のオードリーまで遡る。(THE MANZAIのワイルドカードを含めると2014年の三拍子が最後)それに加え、ここ3年の敗者復活枠の順位は7位→9位→7位で推移しており、その存在意義が疑問視されていてもおかしくなかったのも事実。(だが、個人的にはこっちが上がるべきだ!と言われていた2018プラスマイナス、2021金属バット、2022令和ロマンも、上位争いや最終決戦に進出できたかと言われるとそうではないと思っている)
そして、M-1グランプリは、敗者復活というシステムを大事に考えているとも思った。だが、サプライズ選出が例年よりも少ない今年、敗者復活でのサプライズを誘発するためなのではないかという疑念もある。シンプルにファイナリスト10組を決めるのではなく、ここまでの大改革をしてでも残したかった敗者復活枠がどうなるのかというのも今年のM-1を左右するだろう。

ミニコラム

「Z世代のファイナリスト予想」

昨年もこのnoteに書いたが、今年も知り合い30名にセミファイナリスト一覧の画像を見せ、ファイナリスト9組を予想して貰った。
※ワイルドカード(ダブルヒガシ)は決勝進出経験がないため、選択肢から除外。


セミファイナリスト一覧

質問した人は全員がお笑い好きという訳ではなく、30組の内知っているのが2~3組という人も結構いる。

それではまず、得票数トップ5の発表。
※カッコ内は昨年の得票数。(27人の内で)

1位 オズワルド 25票(22票)
2位 さや香 21票(11票)
3位 真空ジェシカ 18票(13票)
4位 ロングコートダディ 17票(10票)
5位 カベポスター 15票(2票)

今年もオズワルドが8割超の得票率で1位。やはり一昨年準優勝の実績は凄い。
2位以下では、完全なる見た目票が集中したママタルトのような組が存在した昨年とは異なり、全組が昨年のファイナリスト。中でも準優勝のさや香が人気だった。真空ジェシカ、ロングコートダディも去年一昨年のネタを知る人達からの票を集めた。また、昨年2票のカベポスターが今年は15票で5位へと躍進。それぐらいM-1決勝というのは大きな影響力を持つことが改めて感じられる。

次に、ファイナリスト9組の得票数。
※カッコ内は昨年の得票数。(27人の内で)

さや香 21票(11票)
真空ジェシカ 18票(13票)
カベポスター 15票(2票)
令和ロマン 14票(6票)
マユリカ 12票(8票)
モグライダー 12票(準々決勝敗退)
ダンビラムーチョ 6票(1票)
ヤーレンズ 3票(4票)
くらげ 2票(準々決勝敗退)

すでに紹介した3組以外を紹介。
昨年の敗者復活戦で爪痕を残した令和ロマンは実力評価票を中心に昨年の倍以上の票を集めた。
昨年から微増したマユリカは、見た目票が多めだった。
モグライダーはともしげの見た目票と決勝経験者の実力評価票が主。
昨年1票で27組中最下位の票数だったダンビラムーチョは今年6票獲得。なんとなくでの票が多かったことから、わかる人にはわかるオーラが出ていたのかも。
ファイナリストの内、唯一昨年よりも票が減少したヤーレンズ。横のきしたかののインパクトに負けてしまったのかもしれない。
そして、今回一番の大穴枠は2票のみのくらげ。昨年2票のカベポスター・キュウは決勝で振るわなかったが果たして。

余談ですが、30組の中で唯一、ぎょうぶだけがゼロ票でした。

まとめ

予選から大きな盛り上がりを見せた今年のM-1。決勝戦について噂されていることとしては、宣伝CMで審査員7名の内、志らくのみが映っていないこと。もしかしたら交代があるかもしれない。志らくは続投か交代か、もし交代するなら新審査員は誰になるのかというのも気になる。

そして、コロナ禍は明けつつあるが、インフルエンザが流行しつつある。THE WではMCのフット後藤が体調不良でMCが南キャン山里に当日変更となった。M-1ファイナリスト、審査員、司会の皆さん、敗者復活戦出場者も、体調管理には十分気をつけていただきたい。

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