自分と人の境界線をはっきりさせる
「自分らしく生きるがなんなのか、分からない。」
「自分がこの人生で何を成し遂げたいのか分からない。」
「今が不幸というわけではない。でも、いつも何かモヤモヤしている感じがある。」
そう感じている時は、自分と人との境界線が曖昧になっている時。
その状態にある時の人の話し方には、ある特徴があります。
それは、
自分が主語になっていない。
「私は、」が消えているのです。
「職場のあの人が〜〜ということを言うので、嫌なんです。」
「夫が〜〜〜〜と言うので、、無理なんです。」
「子供が嫌がるので、今はできません。」
「今コロナなので、〜〜〜〜は無理です。」
などなど。
でもこれ、無意識が言葉になっているので、1人ではなかなか気付けません。
セッションでクライアントさんに対して、
「ずっと、人を主語にして話していましたね。」
とフィードバックすると、びっくりされた後に「確かに!」と気づかれる人がほとんどです。
それほど、人は無意識のうちに「私は」を消して、自分以外のものを主語に生きているのです。
日本には、「あいまい」を大事にする文化があります。
「あいまいさ」には共感性だったり、協調性という良い側面がありますが、裏の面がでると「自分がない」ということになります。
自分がない。つまり、自分という存在が曖昧になる。
これが、モヤモヤの正体なのです。
日本人の「あいまいさ」とは、自分がしっかりある上で、自分とは違う考えを持った存在を包み込むことができる。
「和える(あえる)」ことができる。
ということだと思うのです。
だから、自分が確立していない状態で、この「曖昧な文化」だけを大切にしようとすると、どんどん自己肯定感が下がり、自分が何のために生きているのか分からなくなっていきます。
それが、今の私たち日本人の状態ですよね。
自分を取り戻そう。
日本人の良さを大切にしたまま、自分らしく生きるために。
もう一度「私は、」を取り戻していきましょう。
そのためには、主語を「私は、」にして話すこと。
その意識を持つと、自ずと自分と向き合わざるを得なくなります。
「私は、どうしたいのだろう?」
「私は、何を大切にしたいのだろう?」
自己対話の時間が増えます。
そしてその結果、
「私は、〜〜〜したい。」
「私は、〜〜〜〜だと考える。」
「私は、〜〜〜〜の方向に行く。」
など
自分の声が聞こえてきたら、その本音にまずは◯をつけていきましょう。
そして、次は、本当の声を外に出してみましょう。
それができるようになると、人の考えにも◯がつくようになります。
私も◯、相手も◯の世界を一緒に作っていく「和」の世界に戻ることができます。
すぐには難しいかもしれないけれど、
まずは日常で、
「私は、」を習慣づけて、私とあなたを「分ける」意識を持ちましょう。
それが、「自分」ということなのです。
「私は、」をはっきりさせることは、人との争いを生むことにはなりません。
自分を大切にできた人は、人の世界も大切にできるようになりますから。
結果的に「和」の世界になるはずです。
モヤモヤから抜け出すために、「私は」を取り戻していきましょうね。