ポプマスが売れない最大の理由と越境の難しさ
【はじめに】
ポプマス(アイドルマスターポップリンクス)、プレイしているだろうか?
先日は佐久間まゆ、白坂小梅、幽谷霧子と人気キャラの実装が話題になった。私も佐久間まゆ担当として胸が躍った。
さて、ポプマスは元々おまけ、外伝的コンテンツであるから、興味がない、担当の実装を心待ちにしている、色々な受け止めがあるだろう。
しかし中には、リリース当初にはやっていたけど、今はプレイしていないという方も多いのではないだろうか。私のフレンド欄では、週間スコア0(1週間未プレイ)が目立ってしまっている。
また、シャニマス3rdの現地会場では、会話も禁止、開演まで微妙なスキマ時間…という中で座席にいながら、見渡してもほとんどやっている人を見つけられなかった。
ブランド毎の越境可能、スキマ時間に楽しめる、これまでのアイマスにはないパズルゲーム…と一見面白そうな要素があるが、ポプマスの現状はどうなのだろうか。
また、何か問題はあるのだろうか。考察してみることにする。結論から申し上げると、ゲームシステムに致命的なウィークポイントがあり、良さを殺してしまっている。また、アイマスのキャラゲーなのにアイマスが薄すぎる。
ポプマスの現状
セールスランキングは下記の通り。※1
一方、各ブランドのメインゲームのセルランは下記の通り。
ゲームジャンルが違うので一概には比較できないが、各ブランドのゲームより明らかに低位なのは事実である。※2
また、パズルゲーム部門でも、18ゲーム中16位(下から3番目)である。
これは、ポプマスの人気は低迷していると言ってもよいだろう。
(Mステがなくなり今はメインのゲームになっているとはいえ)いわゆる"ポチポチゲー"であるMマスにセルランが負けているし、enza抜きのシャニマスよりも大きく劣後している。
このことから、アイマス全体の問題というよりは、ポプマス固有の問題点があると思われる。
ポプマス固有の問題点とは何か考えてみる。
ウマ娘の影響
まず、このタイミングでソーシャルゲームについて語るうえでは欠かせない観点、ウマ娘との関係について考える。
ウマ娘プリティーダービーは、2021年2月後半にリリースされたソシャゲである。業界全体に一石を投じる、"破壊的イノベーション"ともいえる爆発的ヒットである。そしてポプマスは、タイミングよく3月に順位が大暴落している。
しかし、本稿では考慮から外す。
なぜなら、ウマ娘が影響を与えるゲームはポプマスだけではないからだ。
デレステやミリシタも等しく影響を受けているはずだから、ポプマスだけが大きく他ブランドのゲームより順位が低下する理由にはならない。
デレステやミリシタを見ると、とてもポプマスのような順位の下がり幅になっているとは思えない。
仮に、何らかの事情で、ポプマスだけがウマ娘に多くのユーザーを奪われているのだとしたら、それは元々ポプマスに問題があったからであり、結局固有の問題点を検証すれば良い。
よって、本稿ではウマ娘にユーザーが取られた可能性、論点以外を考える。
ナーフという致命的なミス
さて、ゲーム性に入る前に、2021年3月の順位大暴落の一因について語らねばならない。ゲーム性の問題点以外に、運営に致命的な問題があった。
ナーフだ。
即ち、一部のスキルの効果が弱くなる(プレイヤーの不利になる)ような修正が行われた。要は、実装から後出しで弱体化させたということだ。
ナーフというのは、運営の考慮不足をプレイヤー側に負担させる=後出しで変更するわけだから、簡単に言うと「ずるい」話である。
だから、一般的にプレイヤーからの信頼を失うことになる。※3
加えて、こっそりとナーフしたのではないかという、やり方への不満も話題となった。(参考 http://nokuo.blog.jp/archives/43236587.html )
これ以上の詳細は割愛するが、運営の判断ミスによりユーザーの一部が不利益を被ったのは間違いなく、彼らは運営へ不満、不信を持ったに違いない。
加えて、ナーフせざるをえないほどゲームバランスがおかしかったということだ。
リリースから間もなくこのような展開になったのは望ましくない。パズルゲームとして、純粋にスコアを楽しむ層からの信頼を失うことになったのではないか。
しかし、詳しい方ならば、ソーシャルゲーム業界ではとんでもない運営の不手際があってなお遊ばれることも多いことを知っているだろう。
例えば、同じパズルゲームではパズル&ドラゴンズがある。
顧客に不利益な宣伝があったとして、景品表示法違反で課徴金制裁まで食らっている。
それでも今もなおセルラン10位前後、トップクラスのソシャゲだ。
また、ナーフという点ではFFBEもある。こちらは、強スキルを"ナーフしない"とわざわざ公言しながら該当スキルを持ったキャラを限定ガチャに実装し、直後にナーフするというぶっ飛び運営のソシャゲだ。
そんなありえない運営のゲームでも、月間セルラン100位~300位とポプマスよりは遥かに上だ。
もちろん運営の不手際だから、不信感はあるし大きな影響はある。ただ、挽回しているゲームもある以上、ポプマスはナーフ以外にも問題があったのではないかと思われる。
即ち、なぜ挽回出来ないのかという観点で、ポプマスのゲーム性を考える理由はある。
また、"アイマスのキャラゲー"という特性上、ポプマスはスコア至上主義のゲームではない。キャラクターの組み合わせなどを楽しみ、スコアをあまり気にせずプレイしたい方も多いのではないか。そう考えると、ナーフだけが順位大暴落の要因と考えるのは安直な気がする。
ここまで長くなったが、一概にウマ娘やナーフだけのせいではないのではないかと思われる、ということだ。
ナーフやナーフを必要とするバランスの悪さを大きなマイナスポイント、人気低迷の一因ということは前提にして、ポプマス固有のゲーム性を考察する。
バンナムが考えるポプマスの"売り"
まず、運営の考えるポプマスの売りはなんだろうか。
ポプマスの公式HPを見ると、"アイドルマスターポップリンクスとは"ということで4つポイントの記載がある。
①事務所の枠を超えて好きなアイドル3人組を結成!
②スキマ時間に遊べるカジュアルゲームでハイスコアを目指そう!
③ユニットのアイドル同士が仲良くなっていく様子を眺めることができる!
④無限に続く育成パネル!お気に入りユニットをとことん育成!
このいずれも無くなってしまったわけではない。
そして、嘘があるわけでもない。
しかし結論から言うと、この全てが死んでしまっている。
大きな要因は、このゲーム最大の設計ミス、ユニットの仕様でほとんど説明できる。
最大の欠点、ユニットの仕様
ポプマスの"ユニット"は一度組むと途中で自由に変更できない。にもかかわらず、その組み合わせたユニットそのものにステータスが依存する。
ポプマスは、ユニット毎に育成パネルがある。この育成パネルを開放することで、キャラクターの強さとは別に、ユニットの強さを上昇させていくのだ。
一方、一度ユニットを作ると1人も変えることが出来ず、新しいチームを作る必要がある。
即ち、例えば春香・未来・千早で組んだ後、千早を卯月に変えようとすると、全く新しいチームを作らなければならない。
全く新しいチームだから、育成パネルが振り出しに戻り、育成がゼロからやりなおしになる。また、友好度(仲良くなっていく様子)も振り出しに戻る。
もちろんアイドル個別にレベル(強さ)はあるものの、総ステータスに占めるチーム固有のステータスの割合は決して低くない。
総アピール値5328に対し、ユニット依存のアピール値が1395。約26%だ。
アイドルの組み合わせを試すと強さの1/4以上が吹き飛んだ状態でプレイすることになる。
つまりポプマスは、多くのアイドルの組み合わせを試すのが売りなゲームなのに、組み合わせを試すためにはプレイヤーの蓄積を振り出しに戻す必要があるという仕様だ。
育成要素のあるゲームにおいてこれは致命的ではないか。
例えばポケットモンスターで想像して欲しい。
パーティーの組み合わせ毎にステータスの1/4が振り出しに戻されたらどう思うだろうか?
先述の①~④、公式の売り全てを破壊する仕様だということが分かる。
①そもそも気軽に組み合わせを試しにくい。
②組み合わせを試すことでハイスコアが出せなくなる。
③組み合わせを試すとユニット内の友好度がリセット。
④組み合わせを試すと育成パネルがリセット。
この「ユニットをイチから育成し直さなければならない」という点について、もう少し俯瞰しプレイヤー心理を見る。
行動経済学から見るプレイヤー心理(損失回避)
行動経済学において、「損失回避」という概念がある。
簡単に説明すると、人間は利得を好むより損失を極端に嫌う、というものだ。例えば、次のようなコイントスがあったとする。
・表が出る→100万円をもらえる。
・裏が出る→50万円を支払う。
・ゲームに参加しない場合、無条件に20万円を手に入れる。
この場合、多くの人はゲームに参加しないことを選ぶ。
失うくらいなら、最初から試さない、という心理が働くからだと言われている。
同様にポプマスも、組み合わせを試すと振り出しに戻るなら、そもそも組み合わせを試さなくていいという思考になるのではないか。
もちろん、担当アイドルが新たに登場した時など、本人にとってよっぽどのことがあれば別だが、少なくとも気軽に組み合わせを試してみようとは思わないのではないか。
ユニットの組み合わせはいくつか保存できるから、完全に努力を失うわけではない。しかし、試してみたい全ての組み合わせで1から育成したいと思うだろうか?
1から育成する過程でパズルをプレイすると、ハイスコアが出ない。ちょっと組み合わせを試すために、キャラクターを1人入れ替えるだけでそうなる。
これまで別チームで培ってきた強さ、自分が注ぎ込んできた労力を"失う"ように錯覚するのではないか。
「どうせまたイチから育成しないといけないなら、担当来てからやろう…育成の労力を無駄にしたくない…」そんな心理にプレイヤーを追い込み、ポプマス離れを誘発しているのでないか。
ガシャに与える影響
ユニットの仕様がガシャに与える影響について考える。
組み合わせを自由に試しにくいということは、よっぽど好きなアイドル以外はガシャで引いてもプレイでは使いにくいということになる。
"どうせ引いても、またユニット最初から育成するの面倒くさいしなぁ…担当じゃないし、今回は諦めよう!"と思ってしまう人はいないか。
ただでさえ、各ブランドそれぞれ本体のゲーム(デレステなど)があるわけで、相当な資産家・浪費家でなければ本体側に課金する人ほどポプマスには課金し難いように思う。
そのような中、ゲームの仕様によりわざわざプレイヤー側に課金しない逃げ道を用意している構造になっているのではないか。
ソシャゲの売上の多くを占めるのはガシャへの課金であり、ガシャへ心理的なハードルがあるのは致命的である。
また、先述の通りナーフがあったため、スコアやスキルなど、パズルゲーム(スコアアップ)を目的とする観点では、ガシャへの悪影響は少なくない。
強いスキルを出しても、"またナーフするんでしょ?"と思われるからだ。キャラクターという観点でガシャを引きたいと思ってもらわないと苦しいのではないか。※4
しかし、プレイヤーが課金する(石を割る)手段はガシャだけではないし、もしかしたらこのマゾ仕様の育成を好む方もいるかもしれない。育成を頑張って、イベントやランキングを頑張るかもしれない。
なんらかの目的でパズルを大量にやる場面があれば、スタミナ消費のためにも石を砕くだろう。
次は、育成を乗り越えた先にパズルをやる目標がないという話だ。
プレイ目標がない
ゲームにおいて、目標の提示は大事だ。
まず、ポプマスのパズルは、それだけでは単純そのものでゲーム性は薄い。
そもそも、ぷよぷよやテトリスのように、プレイヤー間の対戦要素がない。ソロプレイのパズルゲームは、それだけでは作業となりうる。
だから、例えばパズドラでは、RPG要素と組み合わせている。高難易度のダンジョンがあり、強い/育成したキャラクターでなければ突破できないし、流石に初心者では難しいため一定程度のスキルが必要だ。
"なぜパズルをするのか"という目標をゲーム側から提示しなければならない。
先に言ってしまうと、ポプマスはプレイする目標がほぼない。
単純なパズルをやることだけが目標になってしまっている。
いやいや、ポプマスにも色々あるじゃないですか?と言う方もいるだろうか。
確かに、週間ランキングやビンゴなどのイベントもある。しかし、これらは実質目標になっていない。
2つの観点から説明する。
(1)ランキングを競いたくならない
週間ランキングでは、週替わりでスコアや消した音符の数などを競い合う形になっている。
しかし思い出してほしいのだが、「スコアを出すためのチーム」「音符を消すためのチーム」は両立できない。育成を別にしなければならない。
毎週のお題に合わせてチームをイチから編成しなければならない。
また、仮にあらゆるパターンのチームを作ったとしても、新しいガシャにより強いと思われるスキルが出た場合、組み入れるためには1から育成をしなければならない場合がある。
そういう"積み上げの喪失感"があるなか、毎週イチからチームを編成してまでランキングを競いたいだろうか?
"今週は勝つためにはイチから育成するのか…めんどくさいなあ"とならないだろうか。しかも、報酬がアイドルに紐づいていないなら尚更だ。(この点は次項でも触れる)
しかし、週間ランキングはあくまでルーティンイベントの1つ。毎週やっているし、そこまでゲームで大きな位置づけでないかもしれない。
やはりソシャゲの目玉といえばイベントだろう。
アイマスPはとんでもないイベント(Pカップなど)であっても走り続けることができる。そこで、次の問題だ。
(2)イベントがアイドルに関係ない
通常、ソシャゲのイベントなどでは、頑張ることでキャラクターのイベント限定カードがもらえたり、特別なコミュが読めたりする。
また、上位に入賞することで、プレイヤーの達成感を得ることができる(Pカップなど)。
そういった、プレイヤーが欲しくなる報酬がポプマスには一切ない。イベントにもランキングにも、アイドルに関連した報酬がない。
一部イベントには楽曲の先行報酬はあるものの、あくまで先行だし、課金に爆発的に繋がるかというと怪しい。デレステでも同様に曲の先行プレイ権が報酬とされたこともあるが、イベント限定カードよりもずっと下位のポイント報酬であった。
楽曲は確かに大事だし魅力的だが、アイドルか曲かと言われたらアイドルを報酬にするのが普通ではないか。だからこそ、5ブランドのゲームではアイドルのカードを報酬にしているのではないか。
ポプマスのイベントやランキングの報酬は、プロフィールアイコン作成に使うシールとか、ユニット育成アイテムばかりだ。アイドルのイベント限定カードの有無とか、イベントコミュの有無というレベルの問題ではない。アイドルに関係すらしていないのだ。この点は週間ランキングでも同じだ。
例えば先述のシャニマスのPカップは、新規カードはないが、一部のユーザーが熱狂的にプレイしている。それは、大好きなアイドルに関連したランキングで上位を取りたいからだ。
無茶苦茶な単純作業の繰り返しであっても(一応)イベントとして成り立つのは、アイドルマスターのアイドルが魅力的で、アイドルに紐づいたゲームだからだ。
ポプマスは、大きな玉を消そう!とかビンゴしよう!とか、いわゆるパズルゲーム的な側面のイベントしかない。
また、そのイベントを仮に頑張って、ユニット育成アイテムをもらったとしても、"どうせ振り出しに戻るなら今のユニットで育成しても無駄じゃん、担当来てから育成しよう"という、プレイの目的を失わせる心理も働く可能性がある。
スキマ時間にプレイ出来る!ということがうたわれるが、スキマ時間であっても目的もなくパズルをやるだけ、というゲームはなかなか受け入れ難いのではないか。
そもそも、スキマ時間には他のゲームだけでなくTwitterなどのあらゆるコンテンツが強力なライバルとして立ちはだかっている。
ポプマスの問題点まとめ
ナーフという致命的なミスのほかに、そもそもユニットの仕様が、ゲームの魅力を阻害する構造になっている。
ブランド越境ユニットを作る楽しみ、ハイスコアを目指す楽しみ、アイドルの仲の良さを見る楽しみ、育成パネルを開ける楽しみ、すべて阻害されている。プレイヤーがやらなくなる逃げ道を全力で作っている。
そして、アイマスのゲームにも関わらずイベントにアイマスが薄すぎる。
だから、パズルそのものが目的化してしまう。
そうすると、当然パズル自体は単純だから飽きる。難易度設定などない。
気分を変えるために組み合わせを試そうにも、そうすると育成が初期化する…と悪循環だ。
まとめると、パズルゲームとしてはそもそも単純な上、ナーフで支持されなくなったのに、ゲームで大事にしている部分がパズルゲームの側面ばかりなので、流行らないのではないか。
もう、どのアイドルが実装されるとかそういうレベルの問題ではないと思う。シンデレラ最強の人気キャラ、高垣楓実装の4月ですら月間500位を越えられなかった。そこに馬場このみと山下次郎。キャラだけみると完璧な布陣だ。
それでも、担当アイドルがいるからやる!という人もいるだろう。私も大好きな黛冬優子や佐久間まゆをユニットに入れ、目的なくパズルゲームをやることもある。
だが、それらのアイドルの原作コンテンツのほうがやはり大好きなのであって、課金はそちらに回したいし、かける時間もシャニマスやデレステのほうが多い。
アイドルが好きだからポプマスをやるが、アイドルが好きだからこそポプマスにハマれないのだ。
【終わりに】~越境の難しさ~
最後に、超根本的な問題提起をして終わる。
それは、越境の難しさである。
イベント限定カードやコミュがないという話をした。
では、なぜないのか、という邪推だ。
初月からそのようなイベントがないあたり、売上が芳しくないということは理由になるまい。5ブランド合同のゲームで、5ブランド合同のイベントがない。そんな理由があるのか。
私が思うに、イベント報酬を作らないのではなく、作れない理由があるのではないか。私は、それが越境でないかと考えている。
別々の世界観を持つ作品、特にSideMを越境させるのはかなり難しい。
ミリオン、シンデレラ、シャニの原作コンテンツでは、基本的にプロデューサー以外の異性は描写されない。
そもそもメインの男性キャラクターは存在せず、社長や悪徳記者などの脇役キャラも顔は描写されない。
基本的には女の子だけの世界観・空気感を元に、プロデューサーとアイドルとの関係性で物語が描かれている。これは事実だ。
だから、好き嫌いとは関係なく、越境した作品は、原作の世界観や空気感とは異なるものが出来上がるのは間違いない。そのような越境作品には、それぞれの原作の世界観を極力守るため、絶妙な関係性の描写が必要になるだろう。
原作の世界観を重要視しており、各ゲームを熱狂的に好きな層、つまり"アイマスのお得意様"ほどシビアな目でみるのではないか。逆に、ぼんやりとアイマスが好きなカジュアル層にとっては、そういった緩い越境ものを期待しているのかもしれない。だから、舵取りが非常に難しいのではないか。
そのような中、ポプマスが極めて繊細な世界観が求められる越境コミュやカードを描き、イベント報酬などにできるかというと、かなり難しいのではないかと思う。
このゲームは5ブランド合同のゲームだから、理屈の上ではイベント報酬も複数ブランドになる。しかし、そのような繊細な報酬の用意は難しい。だから、報酬はアイドルなしで…ということなのではないか。
もちろん越境報酬ではなく5ブランドそれぞれバラバラに、アイドルの中から厳選してイベント報酬にすればよいという考えもある。
しかしそうすると、各ブランド誰を選出するのか非常に難しい。通常アイマスのソシャゲにおけるイベントは、歌唱曲やユニットにフォーカスしたものであり、イベント報酬のアイドルが選ばれる理由になる。
選出の軸がないと、キャラ選出が無作為になってしまう。
ただでさえキャラクター数が多い中、無作為にイベント限定のアイドルを登場させることは、不平等感がありユーザー満足に繋がらない可能性がある。
結局越境したイベントにせよ、各ブランドバラバラの報酬カードにせよ、運営の舵取りは難しいのではないか。
5ブランド合同というと、夢が広がるようだが、現実は極めて難しいのではないだろうか。スタマスでもМマスは参加出来なかった。5ブランド合同のコンテンツは、ポプマス4コマのようなレベルの中身、頻度が限界なのかもしれない。
今から低くないハードルを乗り越える体力が、ポプマスにあるか。試みたとして、得策なのか。
私は、ポプマスが生きるには、気軽にアイドル同士でユニットを組んでプレイできるシステムに変更することだと思う。
ゲームの仕様を大きく変更するのでかなり大掛かりな手術になるだろうが、そうでもしないとポプマスは救えないように感じる。
"みんなまとめてアイドルマスター"
いつの間にか独り歩きして、誤用されるようになった名曲の歌詞が、ポプマスのセルランとは裏腹にファンの間で呟かれるのは、何やら皮肉に見えてしょうがない。
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※1gameiさんの情報は、売上は独自の算出方法を用いているため正確でない。しかし、セルランはAppstore等から記録している=データとして適切に利用可能と思われる。
※2既にサービス終了が確定したMステ、更新頻度を下げることを公言したモバマス等メインのゲーム以外は除外。
※3だから普通はナーフではなく、"より強いスキル"を実装することが多い。そうしてインフレが止まらなくなるのはよくある展開だ。
※4そもそもガシャのキャラ追加ペースが適切かという問題はあるが、売れないから追加ペースをあげれないというニワトリ卵問題もあるかもしれないので割愛した。
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