大学のオアシス的な存在ってなんですか?
とある友人は大学内にある唯一の小さな喫煙スペースを「俺にとっての大学のオアシスである」と言っていました。
またある後輩は学科にいる容姿端麗な女性のことを「オアシス的な存在って一時期言われていましたねー」と言っていました。
話はガラッと変わって、ここ最近の嬉しかったことにこんなことがありました。
その日は僕が所属している学科の研究室と同じ大学の他学科の研究室といくつかの他大学の研究室の合同発表会が開催されていました。日程としては、発表、研究室見学、懇親会という内容でした。
そして今回、僕の大学が会場なので、僕の学科と同じ大学の他学科が研究室を紹介することになっていました。なので僕は自分の実験室に付きっきりの予定です。
しかし、それ以外は学部生が発表する場であったので、院生の僕は特に指示を何も受けていなかったので何もすることはありませんでした。しかし僕はあることをしたくて、司会進行を自ら立候補して行うことにしました。
「他学科の実験設備をどうしても見たかった」
僕も成長しました。こんなことをしたいと思うようになるなんて。1度も見たことがなかったこともありますが、まぁこんな学生うちの大学には中々いないですけれども。
そのお願いを教授は承諾してくれました。
この時点でワクワクで最近嬉しかったことの1つになっていたんですけど、それを更に嬉しくさせたことが起こりました。
まずその実験設備は新しい建物内に設置されており、発表会を行った場所よりも更に奥にあるらしく、私自身そこの建物にすら行ったことがありませんでした。
そうして空も暗くなり、冷たい風が吹くなか、ようやく建物内に近づいたとき、どこか別の場所からピアノ音、ドラム音、ギター音、ベース音、そして人の歌声が聞こえてきました。
周りを見渡すと、近くに県立高校の部室並みの部屋から、恐らく軽音サークルの部室であろう部屋から聞こえてきました。そんなことよりも遅れを取らないように建物内のシャッターに近づき、紹介してくれる院生の方がシャッターを上げ、明かりをつけ、ようやく設備を見ることができたと同時に、
「So Sally can wait...」
と大声で歌う声が耳に後ろの方から、設備は目に前の方から一緒に入ってきました。
その曲はOasisのDon’t Look Back in Angerでした。恐らく演奏している軽音サークルの方々はまさか土曜日の夜6時過ぎに、10メートル隣に20数人へ研究室を紹介しているとは思っていないでしょう。説明している際も妨げにならない程度に演奏が聞こえ続けてきました。
その時の気分はもうただ見たかった設備を見たのではなく、まるでロケットの発射をまじかで観られたような感覚でした。まるでcmを見ているようでした。
これがここ最近で1番嬉しかったことです。偶然的な嬉しさです。
結果的に僕の大学のオアシス的な存在は必然とその実験棟と文字通りOasisを演奏した正体の知らない謎の軽音サークルの誰からになりました。僕の中での「オアシス的な存在」はこのような捉え方とする予定です。
恐らく、来年の文化祭でその謎、つまり誰が演奏していたのか、わかるかもしれません。それに向けて久しぶりに大学の文化祭に顔を出してみようかなとも思います。
あとその時の説明で他学科の同級生と教授とも結構話せて、顔を覚えてもらいました。
それも嬉しかったです。
また書きます。