チョコレートの箱を開ける時の期待感って、食べるまで続くのか?
2023年、令和という呼称も5回を数えたこの年を一言で振り返るなら「近年稀に見る苦行」であったことは間違いない。なんだかボジョレーの出来を表すようなワードの組み合わせになってしまうのはいささか悔しさも覚えるが、実際そう感じたんだから仕方ないとしか。平穏とは何か、幸せとは何か、そしてこの先どのように生き方を固めていくのか。それらを苦しみもがく中で解いていく作業だったのかもしれない。
1.終わりの始まり
今年こそはいい年にしたい、と願ったのは数えで35回目になるだろうか?新年一発目の企画で大神神社への参拝を皮切りにまさか「薬の神様」が祀られる神社へと赴くことになるとは思いもよらず、何かに引き寄せられたのか導かれたのかと思うような滑り出しだった。全てを断ち切るように前の会社から離脱しても、遠く9時方向への想いを募らせることを辞めなかったのがある意味運の尽きだったのかもしれない。前の年にふっかけられた未納分の税金の支払いやそれに付随するものとの気分的には長きにわたる戦いが始まった。節目を分けたタイミングでご登壇いただいたお札の効果やいかに。と言ったところで久々の労働、しかもフルリモートからオンサイトへの移行へと著しい環境変化にも耐えられたのはある意味捨てた方が良いもののおかげであったのだろうか。今となってはそう思う。希望に満ち溢れたスタートというよりは、地獄の入り口からどうなるか?と言った印象が強かったクォーターだった。
2.転落と機会
神様は乗り越えられない試練を人間に与えることはない?生きてりゃ良いことある?丸儲けだ?「寝言は寝てから言えこのクソッタレどもが」
川沿いの桜を見ながらアルコールに溺れ、改めて欠陥品の烙印とその証に心の中では嘆いていた。こんなこと誰も理解してくれるわけもなく、ただただネタとして昇華していくしか無い。そもそも論だが、周りに誰も居ない。ほぼ丸6年という歳月誰とも過ごさずに居る利点は、おそらく朝の5時になんの躊躇もなく帰宅できることかもしれないが自身にとってそのよな瑣末なことはメリットでもなんでも無い。リンスもいらねぇよクソがレベルの話だ。こうなるとデメリットしか浮かばない。淡い桜色の花びらを肴に伴侶と酒を酌み交わすなど、今世では期待しない方がいいことなのかもしれないと幾度となく突きつけられた現実へしなくても良いのに立ち向かうとする。お前はアレか?激安の殿堂か?カービィの初代ラスボスか?
ルッキズムやソロ軽視の風潮に対するヘイトをコレでもかと溜め込んで吐き出した先に何があるのかをおそらくこの時点で気づいていた。そしてその裏にあったのは「たった5分の価値もない」が決定打だったんだろう。荒れるトリガーとしては十分過ぎる強烈な横風が吹き荒れた。それでも生きるしかない、理不尽の積み重ねに耐えていくしかない。その命尽きるまで酒を飲む。欠陥品の烙印は酒代への献金。死なば諸共、来る時も逝く時もどうせ独り。何も為さずに朽ちてゆく人生に意味を見出そうと必死に、無様に足掻き散らかす日々。その熱量が気候に呼応するように、今年はとても暑くなりそうな気配を醸し出す空模様だった。
3.人生クロスウィンド
支柱1本無くした後は、焼け野原となろうがペンペン草一本も生えなかろうがなんでもよかった。離着陸や巡航において、横風が吹き荒れるということは運航への影響だけでなく安全性にも関わる事態となる。人生において特にこの時はずっと横風に悩まされていた気がする。垂直尾翼が吹っ飛んだのか、それとも片羽が吹っ飛んだのかわからないぐらい不安定だった。どうやってスタビライズしてたのか、今となっては謎な部分はあるがかなり無茶をしていたことに変わりはないだろう。その証拠にAmazonの購入履歴に転がる4Lの甲類焼酎が1ヶ月で3回もポチったと物語っている。死ぬ気か俺は。まぁ死んだとて…別に誰に迷惑かかるわけでもなく、誰も気にはしないだろうから。
「自分の身を閉じるために、どうすれば一番…なんだろう、スマートというか適切なのかを考えるようにシフトしとるな。」
久々に会った飲み友へこんな話をしていた記憶がある。一蘭のカウンターで締めのラーメン食いながら、酒には酔っていたが意識はクリアだったことは記憶が証明してる。時の流れはとても残酷で、たかだか2年ぽっちの時間でも環境を一変させるだけの効力は持ち合わせている。まぁそのうち既婚者なっとるんやろなコイツ、がリアルに既婚者になるくらいには。
「結婚とかせんの?」
この問いになんて返したと思う?当てられたら先着1名にアマギフ1000円分あげるとしよう。知らんけど。ただ、一つだけはっきりしたことがあったのも事実だが、クリアにするるための頭を冷やすには暑過ぎた夏が過ぎて行くのを待つしかなかった。
4.鬼門と平穏
毎年毎年、10月というのはとても厄介で本当にどうしてくれようかと思うレベルで様々なことが起きる。今年も盛大に堕ちた、多分これ以上無いくらいに。ただし頭を冷やすには十分で自分が抱えている仕事量だったりも抑えることができたのは良かった。無限に湧いてくることは今でも変わらないが、それでも「あの量ひとりでかかえてた…?」と言わせる程には背負ってたらしい。厄介なのは自分が無自覚にソレを処理できるだけのスペックを備えているにもかかわらず、当の本人が自覚してないことだろう。整合性ってなんだっけ?
兎にも角にも分散させること、手を離すこと、フローを変えることで幾分楽になった。諸悪の根源である市民税も片付いたことで気分的にも、そして経済的にもほんの少しだが楽になった。どんな状況でも俯瞰しようとしていても限界はある。なんとかなるけど、ぶっちゃけなんともなって無い。そんな時期が続くとどんどん目の前のことに執着していき、視点と視野がどんどん単一化して行く。単焦点で見るのはファインダー越しでいいんだよ。色んなことに気づけなくなっていくから。そして、移り変わりで頭を冷やして分かったことは…
「意図的に、独りでいることを選択している」
自分の中で結論づけた時に衝撃が走ったのは言うまでもないが、これ以上の答えが見つからない。心は絶対にこの結果を許してはいない、今でもそうだがロジックがそれを証明している。ある意味チグハグな状況下にはあるが、クリアになっていったことで幾分平穏が訪れている気はする。まぁ欲しいよ?伴侶なりパートナーなり。しかしながらこの生活スタイルで確立することできます?って言われて「はい、できます」なんて図々しいこと20代でもないのに言えるわけもなく。
それにもっと大事なことに気付いた、というより改めて導き出したこともある。できないのは裁縫と結婚だけ、なんて冗談を言い続けてるがカローラでどうやって鬼ハイスペ軍団に立ち向かうのか?良い加減自分に手を入れないとね。本当に何もできなくなる前に、何か自分の経験とスキルで成し得るものがあるのであれば。
一つ、掴めそうな話が転がって来た。多分最初で最後だろうな。どうなるかもわからないし、大波乱待ち受けてるだろうけど。
「そのチョコレートの箱の中身、先入観なしで開けてみてもええかな。」
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細かいことを言い出せば本当に大変だったし、今でも大変なところは続いてる。
しかしながらようやくレベルフライト=水平まで戻せたのは周りのお陰でもあるが、自分の力であるってのも信じてやらんと。と思えるくらいには…なんかね。
中指立て散らかすのも、街宣するのも疲れるんよ。エンタメでええんやアレは。
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