卵巣がんになってからの出会い。
●卵巣がん友
毎年の健康診断、がん検診も受けていたしフィットネスクラブにも通い食事も気をつけ元気だけが取り柄だと言いながら笑顔で仕事もした40代半ばの私は、子育ても終盤に差し掛かり少し自分の為だけに時間を使おう!と結婚して初めて学生時代の友人と旅行に参加。
これからの未来に希望を胸に幸せでした。
そこに降って湧いたような突然の卵巣がん告知。
このままだと2ヶ月先の生存も… の言葉に驚愕しました。
直ぐに治療が出来たのは良かったけれど、卵巣がんに対する知識が全く無かった私は、主治医の事は信頼していたけど同時に主治医の話だけで治療を進めて大丈夫なのだろうか?という気持ちもありました。
私が罹患した10年前は、外来での抗がん剤治療もあったけど地方から時間をかけて治療に来る患者も多い病院だったので、副作用が強く出ていた私は入院での抗がん剤治療を受けていました。
今では考えられ無い位にオープンで、大部屋からはいつも大きな話し声が聞こえ注意されたり、先生方に「廊下は静かに歩きなさい!」等まるで女学生か?と言う様な和気あいあいとした病棟での治療は心強く感じる事が多かったです。
それと同時に毎週投与の治験薬も外来で受けていました。
結果的に治験薬は、予定通りの約2年投与完了まで受けましたが、その後その治験は終了します。との連絡だけが来ました。
その頃には再発の不安もあり、卵巣がんに対する知識などを得よう!
全て主治医に丸投げで理解不足の自分を反省して学ぶ事も始めました。
慣れないパソコンに向かう事でブログという物を初めて目にし、こんなに沢山の仲間が居ると感じられた時の事は今でも忘れられません。
当時は地元で婦人科がんの集まりがある事は知っていたのですが近しい知り合いも参加しているって情報もあったりで、罹患した事を内緒にし普段は変わらずにに生活している私には凄く抵抗がありました。
そんな中でブログでしか交流した事の無い人に初めて会う機会が訪れ、初対面なのに何か通じ合えると感じた事も忘れられない体験です。
その中の1人とオフ会に参加する為に旅行気分で飛行機に乗って出かけた事、オフ会参加で凄く勇気を貰えり、その後は1人で患者会に参加する為に出かけたり、これらの忘れられない行動は卵巣がんになったからこそ出来た楽しかった体験だと思っています。
残念ながら再発した私は再発治療後、もう少しで5年になるって時に再々発してしまいました。
以前とは状況も変わっていて内緒なんて言ってられずにアチコチにカミングアウトしなきゃいけない状態になってしまいましたが、年を重ねた事もあるのか凄く肩の力が抜けた気分になりました。
その後も再発を繰り返し、とうとう脳転移や肝臓転移もし退職もしてしまったけれど、未だに患者会や他からの学びのお陰もあり自分なりにキチンと向き合えて今も治療を受けています。
あの10年前に2ヶ月と言われた私が手術は勿論、何度も抗がん剤治療に助けられ、今は新しく作った地元の患者会に参加させてもらったり、全脳照射を受けてから約1年半もたってる今こうして体験談を書けている事は凄く有難い事だと思っています。
闘病には家族の力を借りる事も多いし、家族が治療に向かうモチベーションになったりもしますが、でも私は距離感をとって良い所取りと言われるかも知れないけれど、たとえブログの中だけでも同病の仲間に会えた事、その中でも何度と無く会っては気持ちを分かち合える【がん友】との出会えた事は、人生の中での宝物と思っています。
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