キャンプ場の人手不足解消のための実践的ステップその1
キャンプ場として、売り上げ向上が課題だと感じていることでしょう。
しかし、売り上げを伸ばすための施策を行おうとしても、人手が足りない、時間がないといった問題が立ちはだかります。
人手不足は、サービスの質の低下やスタッフの過労、さらにはお客様満足度の低下につながりかねません。キャンプ場経営者にとって、人手不足の課題解決は喫緊の課題であり、今すぐ行動に移さなければなりません。
もちろん、今は多少余裕があっても、ある日スタッフが来れなくなった時に、オペレーションが崩壊し、お客様に迷惑をかけるという意味でも、可能な限り安定的な運営ができる状況を作り出すことが大切です。
ここでは、具体的にすきま時間でやりながら、人手不足を少しでも解決できる様なお手伝いをできればと思います。
大きく考えると人手不足の問題は、
業務量>人手(人的/時間的リソース)
ということが起きているため、皆さんの時間がない、ということになります。
つまり、アプローチとしては、
業務量を減らす(業務をなくす、効率化する)
か、
人手を増やす
の2つの方向性で、
業務量≦人手(人的/時間的リソース)
を達成していくことが、本記事の目的です。
ただ、やみくもに進めても、うまくいくものも行かないので、具体的なアクションに入る前に
現状を確認する(現在と将来の業務を見える化する)
をしてから、それぞれの施策に進めていければと思います。
1. 現状を確認する (業務の見える化)
まずは、今どういう状況なのか、確認をするプロセスです。
地道な作業ですが、ExcelやGoogleシートなどの表計算ソフトでも、ノートでもいいので、書き出していく、整理していくことをしてみましょう。まとめて時間が取れない時は、すきま時間でコツコツやっていきましょう。
大事なことは、この作業を行うことで、誰の何時間を捻出したいか、その時間を使って何をしたいか、を言語化しておくことです。
例えば、「週に、4時間、時間を作り出して、平日の販促に力を注ぐ」など、これをやり切ったら見える景色、を想像すると、継続しやすいと思います。ただ、ダラダラやっても仕方がないので、「GW明けから6月中にかけてやり切る」、などの期限も明確にした方が良いですね。
さて、進めて行きましょう。
ステップ1:日々の時間割を作る (平日、土日祝日)
現状の業務量を把握するために、日々の時間割を作成しましょう。これには、平日と土日祝日のそれぞれにおいて、一日のスケジュールを細かくリストアップします。
具体的には、業務の開始時間から終了時間まで、1時間ごとや30分ごとに行っている業務を記載していきます。
具体例として、一日の業務の流れを以下のようにリストアップします。
平日
8:00~9:00 現場巡回(キャンプサイトの確認、ゴミの回収、トラブル対応)
9:00~11:00 チェックアウト対応(お客様の出発確認)
11:00~13:00 現場巡回・清掃(キャンプサイトの確認、ゴミの回収、トイレ清掃)
13:00~14:00 受付準備、新規予約対応
14:00~16:00 チェックイン対応(受付業務、案内、ルール説明)
16:00~18:00 事務作業兼売店対応(予約対応業務、SNS業務)
18:00~19:00 夜間巡回(照明の点検、騒音対応、トラブル対応)
19:00~20:00 閉場準備(受付の片付け、明日の予約確認、緊急連絡先の確認、消灯時間の声掛け)
ステップ2:大まかな週間スケジュールを作る
次に、週間スケジュールを作成します。このスケジュールには、週の始めから終わりまでの業務やイベントを記載します。これにより、週単位での業務の流れや、ピーク時と閑散期の見極めがしやすくなります。
具体的な例としては、この様なイメージで今やっていることを整理してみましょう。
月曜日:週次の売上整理、事務作業、広告・集客対策の検討
火曜日:定例ミーティング、スタッフ研修
水曜日:休業
木曜日:運営改善のためのリサーチ
金曜日:週末準備、特別イベントの企画・準備
土曜日:繁忙期対応(ピーク時の業務対応)
日曜日:繁忙期対応(ピーク時の業務対応)
日本では、大型連休や、夏休みの期間などは必ずしもこの通りに行くかはわかりませんが、前もって3ヶ月くらい先までのスケジュールをカレンダーで見える化しておくことと、いつまでに何をやるべきかがみんなに周知できるのでおすすめです。
ステップ3:業務を全てリスト化する
最後に、全ての業務をリスト化しましょう。これには、定期的な業務だけでなく、不定期に行われる業務や、今後新たに始める予定の業務も含めます。
リスト化することで、業務の優先順位や効率化の余地が見えてくるでしょう。もちろん、分類もとても大事です。
具体的な項目としては、これくらいの詳細でどうでしょうか?他にもたくさんあると思います。
対応時間帯:1日のうちのいつやる業務か。朝、昼、晩、空き時間などの分け方でOK。
項目:キャンプ場の運営においてどういうものかの分類をします。
内容:業務に名前をつけてください。
説明:内容の説明を端的に。
所要時間:1日のうち、1人にするとどれくらい時間がかかっている業務かざっくりで良いので書いてください。
定期/不定期:定期的な業務なのか、不定期(突発的な)業務なのか、分類をして見ましょう。
これらの業務を、スタッフみんなで取り組んでいるんだと思います。スタッフがたくさんいる施設の方は、できるだけ細かく業務を挙げてみて、ぜひみんなで、実はこんなこともやっている!という地味な活躍も拾い上げましょう。
また、ここまでをやっておくと、今後新しくスタッフが来たときに、業務の説明がだいぶ楽になります。これだけでも将来の業務効率化になりますので、ぜひやってみてください。
まとめ
長くなってしまうので、一旦はここまで。業務の見える化に取り組むにあたって大切なことは、
目的を言語化する
期限を明確にする
の2つです。
たいそうなものである必要はありません。
でも全然構いません。
日頃から意識することが大切ですね。
あと、
「やる気がなんか出ないな」というそこのあなた。
「やる気、はやり始めないと出ない」
ということを知っていますか?騙されたと思って、とりあえずノートを開いて、書き始めてみてください。そうすると、自然とノってきます。
是非是非、まずは目の前のことを見える化して、テーブルの上に置いてみましょう。散らかっていると、どこから手をつけて良いかわからなくなってしまいます。
それでは、今日はここまで!
モチベーションになりますので、ぜひ、忌憚のないご意見、note のフォロー&スキ(いいね)、をよろしくお願いいたします!
Twitter、Instagramでも、最新情報をご案内していますので是非フォローしてください。
Twitter: @outside_works
Instagram: @outside_works
また、本記事に関するお問い合わせ、アウトドア事業の運営に関わるお仕事に関するご依頼はこちらから、お願いいたします。