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自炊は好きだけど 人のために作る料理は嫌い 

家事の中で、料理が好きではない
家事が嫌いというわけではなく、掃除・片付け等は得意な方だと思う
家の壁紙リフォームや、庭に防草シート貼ったり、DIYも楽しんでする
けれど料理は嫌いだ、昔から

30年くらい前の話だが、大学生の4年間、1人暮らしをしていた
初めは自炊も上手くできず、よくレトルト食品に頼っていた
そしてほとんど料理ができない大学2年生の私に、彼氏ができてしまった
その彼氏は私の部屋へ転がり込んできて、一緒に暮らすようになった
彼の分まで夕飯を作らないといけなくなった
正直、夕飯の準備が苦痛だった、献立を考えるだけでもすごく大変だった。
料理が得意な友達に相談して、代わりに作ってもらったこともある
(今思えばなんて図々しい私だ)
ちなみに彼が食事を作ったことは一度もない

料理が苦手なら簡単なものでいいじゃん、と今の私なら分かる
でも本当に料理が出来なかった私は、「簡単なもの」が何も思いつかない
「何でもいいよ、簡単なもので」と言われても、何を作ればさっぱり分からない。まともな献立を立てることが出来ないのだ。

彼氏に何が食べたいか?聞いたら、返ってきた答えは「スコッチエッグ」
スコッチエッグなどもちろん作ったことなかったが、他に作りたい料理もないので彼のために作ってみることにした。すると、まあ大変だった。
料理が苦手な人にスコッチエッグを作らせてはいけない。
たった一つのおかずを作るのに丸2時間かかった。
ますます料理が嫌いになってしまった。

大学4年でその彼とは別れ、一瞬、身軽になった気分だった
その頃には、自分のご飯を作ることは慣れてきて、節約レシピなどにハマっていた。自分1人分の自炊は、問題なく出来るようになった。
しかし、すぐに次の彼氏が、1人暮らしの私の生活にまた入り込んできた。
彼の都合で時々、夕食を一緒に食べにやってくる。また料理で悩んだ。
付き合いはじめの楽しいはずの時間が、夕食作りのせいで苦痛になった。
悩んで悩んで、もう別れようかと思った。
「料理が面倒」という理由で別れるなんて、自分がおかしいのかなと思ったが、別れると決めた時に心が軽くなった。
彼に別れ話を告げるつもりで家に帰ったら、その日は彼がシチューを作って待っていてくれた。私を喜ばせようとしてくれたのは分かった。だから喜んだフリをして感謝の言葉を伝えた。でも内心、別れ話を切り出せなかったことで、私はモヤモヤした。

大学時代の彼とはその後別れ、いろいろあって、現夫と子供と一緒に暮らしている。 
今も、家族のために料理をしている。夫や子供はまったく料理してくれない(子供は私の教育が悪いせいかもしれないので仕方ない)
料理が嫌なら外食すればいいのでは?と考えてみたが、外食はコストがかかるし、意外と時間もかかる。すぐ近くにお店があるわけでもないので、お店まで車で行って並んで注文して待って食べて帰って、最低1時間はかかる。
これなら自炊した方が早い。(注:スーパーで出来合いのお惣菜を買って使うことも私にとっては自炊に含まれる)

料理がいつも嫌というわけではない。
節約や健康のためにも、自炊した方が良いとは思っている。
30年ちかく作っているので、労力をかけずに「簡単なもの」で済ますコツもつかんできた。
だけど家族のために、献立を考えて、買い物に行って、料理を作るという一連の作業をするのが、面倒な日もある。料理が好きなわけでもないのに、気の向かない日、疲れている日、忙しい日に、家族の食事の準備までしなければいけないのは苦しい。

自分の気が向いた時だけ料理すればいいのなら、ラクだと思う。
しかも、いつも料理をしない人(だいたい男の人)が料理をしたら、家族にお礼も言ってもらえるかもしれない。
毎日当たり前のように料理をしている私は、「ありがとう」と言ってもらえない。(以前は「いただきます」や「ごちそうさま」さえ言わなかったので、それは注意した)
ちなみに私もフルタイム勤務だ、収入は夫の半分くらいだが。
専業主婦だから感謝しなくていいわけというでもない。
だけど共働きなのに家事の99%を妻だけがしているのは不公平だと感じる(残りの1%はたまに外出する時の運転手、これは夫の役目)
あ、この話をすると長くなるのでやめておこう

家事は得意な方がすればいい。そうかもしれない。
でも私は、人のために作る料理が得意でない。自分の食べるものだけだったら、冷蔵庫の余りもので簡単に作ることができるし意外と美味しくて健康的だったりする。ただし見た目が良くなくて家族にさえ出せない。

そもそも料理が美味しいかどうかって、料理そのものよりも、食べる人の都合も大きいと思う。お腹がいっぱいの時は、どんな料理だって美味しくないだろうし、お肉が食べたい気分でお魚を出されてしまうこともあるだろう。逆に、ランチでお肉いっぱい食べたのに、夕食でまたお肉がたっぷり出てきても嫌だろう。体調、好き嫌い、直近食べたものなどに合わせてメニューを決めなければいけない。そういった食べる人の都合まで考えながら、料理をするのって、ホント面倒だ。

ああ、自分のためだけに料理したい。
そして、気が向いた時だけ、家族にも作る。
それが理想だ。








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