「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」見て広がりを感じた話
全国5000万人のベビわるファンの皆様こんにちは。
皆さん、もう昨年公開の「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」とTVドラマ「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」はご覧になりましたか?昨年に映画の感想はnoteで書かせていただきましたが、ドラマの方の感想をいつ書こうかタイミングを伺っておりまして。もう年も明けたことだし、ネタバレ込みで感想を書いても良い頃合いかなと思い今回、筆を取らせていただきます。
というわけで、以下はドラマのネタバレが含まれますので未見の方は十分ご注意下さい…。
はじめに映画「〜ナイスデイズ」は早々に感想を書いたのに、なんでドラマ「エブリデイ!」はなかなか感想を書かなかったのかい??と感じられた数少ない読者の皆様。そう感じられるのもごもっとも。でもね社長、今回のドラマは個人的に「ベイビーわるきゅーれ」のこれまで積み上げてきた根幹や、さらには今後の展開にも大きな一石を投じるものだったと思うのです。出来ることならネタバレなしで語りたいが、とてもじゃないがそんな芸当ができないと判断し、少しだけ期間を空けてから思いのたけを語らせてもらおうということに相成りました。
さてこの度話題にさせていただくドラマ「ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!」。各回30分、全12話。時系列で言うと映画「〜ナイスデイズ」後のお話となります。
杉本ちさと&深川まひろを主人公に、大きく前半と後半で2つのストーリーが繰り広げられる本作。
まず前半。殺し屋協会の一大プロジェクトに参加することになった二人は伝説の殺し屋をメインに据えた作戦に駆り出されるが、ドタバタの末にほろ苦い作戦の顛末を迎えることになるのでした。
そして後半。殺し屋協会のジョブローテーション制度のせいで二人は別々の仕事をする羽目になり、辛い経験をすることでお互いの存在の大切さを再認識しつつ、これまでと違う殺し屋の顔を覚醒させるという怒涛の展開となります。
大まかなドラマのストーリーはこれくらいにして、ここからは私が今回の「〜エブリデイ」を観て個人的に感じたことをつらつらと語らせていただきたいと思います。
まず前半から1つ。店員たちが叩きや詐欺をして資金洗浄をしているという居酒屋にバイトとして潜入することになり、慣れないバイトに奮闘する二人はターゲットとも交流を深めてゆくのだが、資金洗浄の証拠を掴むと、殺しの指令を冷徹にこなしてゆきます。この辺りはこれまでの作品と相変わらずのキリングマシーンぶりを発揮。しかし、これが後半との良い対比になっている気がしました。
後半ではジョブローテーション制度のため、ちさとは営業部のオフィスワークで殺しのブラックな営業環境に悩まされ、一方のまひろも監査部で先輩の日野(柄本時生)と粛清の仕事をこなしながら裏では日野の暗殺も命じられるという難しい状況に直面することに。
ちさとの配属された営業部がかなりブラックな職場環境で、パッと見は明るくアットホームな雰囲気を見せつつも営業成績を出させるための圧迫指導がえげつなく、本来、社交的なちさとがみるみる萎縮してゆく様は、観ているこちらも胸が締め付けられました。
一方のまひろも、これまで苦楽を共にしてきたちさととは異なるバディ・日野と接するうちに新しい人間味を徐々に開花させてゆく姿は、とても成長を感じられて頼もしくなりました。
ドラマの結末としては営業部の度を超した活動のせいで、お世話になった無実の人すら殺しのターゲットにされた様を見たちさとはまひろの助けもあり吹っ切れたのか、二人で営業部のメンバーを皆殺しにします。本来なら、殺し屋協会への叛逆となる事案でしたが、まひろが日野を自分の判断で見逃した結果、代わりに日野が営業部襲撃を背負って二人を逃がしてくれるのでした。
そして、ちさと・まひろは今回の経験を経て初めて「殺し屋」という職業に向き合うことになります。二人が出した結論は、ただ上から言われた相手を殺すのではなく、自分たちで「殺すに足る相手か」判断してから実行に移すというものでした。これまでより効率も悪いし、報酬も少ないが、この時点で二人はこれまでのキリングマシーンとは違う道を踏み始めたことになります。このドラマを通して、二人が確実に人間として上を向いた瞬間のような気がしました。
ということで、「ベイビーわるきゅーれ」シリーズの大きな転換点と感じられた今回のドラマ。新しいキャラクターなど今後の展開の広がりも期待できるものでしたが、ちさと役の髙石あかりはNHKの朝ドラヒロインに決まったことだし(今回のドラマでも彼女の泣きの演技は本当に引き込まれた)大女優への道を駆け上がりそうなので、殺し屋稼業にはいつ頃復帰してもらえますことやら。次回作はいつになるのか首を長くして待つとしますか。
ではではTo be continued……