【随筆】『地の果て至上の時』中上健次
柄谷行人の『力と交換様式』を読んで中上健次の『地の果て至上の時』を読み始めた。
「バーグルエン哲学・文化賞」の贈呈式の報道は中上健次を読み直す機運を生じさせた。
衝動は『地の果て至上の時』に向かう。
柄谷行人の『世界史の構造』と『力と交換様式』は中上健次の『枯木灘』と『地の果て至上の時』の対応関係と同じではないのかと思った。馬鹿げた発想だろうか。おそらく出鱈目な発想と思われるだろう。
それでもこの淡く不分明な直観がなんとなくでも伝わる人はいないだろうか。
『枯木灘』が1977年発刊。
『地の果て至上の時』が1983年発刊。
『世界史の構造』が2010年発刊
『力と交換様式』が2020年発刊
私の脳内ではこの時代的懸隔が直截に結びついてしまった。かなり狂気の沙汰である。
「関係の関係」と「反復」の概念が接着剤になっている。「交換様式D」への応答になるように思うのだが戯言です。