奇妙な距離感

面倒くさそうに

ぼくの呼びかけに応える君が

好きなので

ぼくは何度でも君の名前を口にする

がさつな視線に捕らえられて

いつも騙される

嘘は優しさなのか

拒絶の裏返しか

君のがさつさは

死者を見るように

ぼくを刺す

こころではなく

身体に深々と

致命傷の刃を

手を伸ばせば

触れることもできるのに

こころとこころは

交わることはない

絶対的な孤独を

教えてくれる

無慈悲な舞踊

冷淡なことば

無関心と執着

人を玩具として愛する

君の流儀

恋愛とも友情とも異なる

人間関係に傷付くぼくを

嘲笑う君

嘲笑はぼくを越えて

全てに向けられた鋭利な悪罵