【散文詩】夢さへ嘘をついている

遠吠えの犬のまん丸の目が赤くとろけだす
断末魔のひと鳴きにすべてを覚る子犬たち

惨めに縊られ揺れている勘違いの自己評価
思い込みだけで爆上がる空虚な病識はまるでなし

根拠は薄い奇行と血飛沫が
導入部だけで踏み込めない策士の業

生き方だけは勝手に決めた
離れていくのは脆弱と誤謬で象る仮の魂

跳べない羽を決意と交換して
決意は平均寿命まで