【詩】不可視の晴天に索漠と戯れ

きれいごとの日々は心地よいが、大切な部分が削られて自分が自分を無くしてしまう。

削られた心の大鋸屑は引き返しても拾うことは叶わない。
欠片も無い勇気をなんとか掻き集めて、何か掴めるかもしれないと、慄えながら社会に飛び込んだ遥か遠い夢心地の日。

さて、手元を見つめて掴めたものを確かめるても、手のひらに滂沱と溜まる泪の赤さに天を仰ぐ。

悔しさも歓喜も感情は蒸発し昇っていく。

幸福の意味を探す旅程を照らす寂寥に随喜の赤い泪に。