ヤンキーでもわかる第2種の過誤
第2種の過誤の定義
第2種の過誤とは$${H_0}$$(帰無仮説)が正しくないときに、有意差なしと判断することである
帰無仮説が正しいときの有意差とは
例えばピカチュウをランダムに10匹捕まえてきて
その体重の5%有意水準での両側検定の棄却域を考える
帰無仮説$${H_0 : \mu (ピカチュウの体重の母平均) = 6.0}$$として
母分散が既知で0.8であるとすると
$$
\frac{\bar{X} - 6}{\frac{0.8}{\sqrt{10}}} \leq -1.96
$$
or
$$
1.96 \leq \frac{\bar{X} - 6}{\frac{0.8}{\sqrt{10}}}
$$
四捨五入して整理すると $${5.504 \leq \bar{X} \leq 6.496}$$
これの分布は以下の通りとなり、
有意水準の外側は第1種の過誤となる
帰無仮説が正しくないときの有意差なしとは
一方、第2種の過誤では帰無仮説が正しくない時を仮定しているので
今回は母平均を$${\mu = 7.0}$$を仮定すると
帰無仮説の有意水準のもとで下記のような分布になる
帰無仮説が正しくない分布で有意差がないと結論づけてしまうのが
第2種の過誤なので赤射線部分が求める確率となる
第2種の過誤の計算
この確率は計算すると下記のようになる
$$
\\{}\\
\frac{5.504 - 6.4}{\frac{0.8}{\sqrt{10}}} \leq Z \leq \frac{6.496 - 6.4}{\frac{0.8}{\sqrt{10}}}
$$
四捨五入して整理すると $${ -0.354 \leq Z \leq 0.038 }$$
これを計算すると第2種の過誤を引き起こす確率は
0.157
となる
第1種の過誤と第2種の過誤の関係
第1種の過誤:$${H_0}$$(帰無仮説)が正しいときに、有意差ありと判断
第2種の過誤:$${H_0}$$(帰無仮説)が正しくないときに、有意差なしと判断
となるのであった
ここで有意差を小さくして第1種の過誤を小さくするとどうなるか
下図のように有意差が小さくなればなるほど第2種の過誤が大きくなっていくことがわかるだろう
有意差を広げるほど第2種の過誤の該当範囲が広がってるから当たり前っちゃ当たり前だが。。。
このことから第1種の過誤と第2種の過誤は
どちらかが大きくなるとどちらかが小さくなるトレードオフの関係になっているのが理解できるだろう