米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿206
第205回から続く
今から6月30日まで大事ですね。
マーケット、S&P500の日足チャート見ていても、4連陰(4日連続陰線)のあと、6月22日下げても、しっかり戻りを入れて、下髭陽線ですね。
同じ事繰り返してもしょうがないですけど、僕は、昨年10月安値からのベアーマーケットラリーは、流動性によってもたらされた。特に今年に入ってからは、債務上限問題によって、TGA(米財務省一般勘定会計口座・合衆国の当座預金口座)からお金がドローダウン(引き出される)されるので、これがFRBのQT効果を相殺してしまう。これそのものが景気刺激的だとこの寄稿で述べ続けてきました。これが今年手に入ってからのベアーマーケットラリーの要因だとも述べてきました。
債務上限問題は解決を見ました。さて、現在TGAの再構築が始まっています。が、今度は、今、リバースレポのところの資金で、TGAの再構築(マーケットにとっては明らかに向かい風のはずですが・流動性を吸い上げるので)が、相殺されていますね。これの意味するところは、新たに発行されたT-Bills(財務省短期証券)を買うためにリバースレポ残高は減少している、でもTGAは増加しています。相殺されているわけですね。僕も含めて、アメリカの専門家の多くが予想してきたように、流動性が吸い上げられて、マーケットに明らかに向かい風の状態が発生するという状態には、現時点でまだなっていません。現時点で、そういう状態ではありません。
今、この時点、6月22日木曜日のマーケットが終わった時点で、こうして相殺されている事により、QTもろかぶりの状態になっていません。そんなこと、まだ、今は、起こっていません。僕が申して来ておりますのは、”よ~く観察する必要があります”という事です。
そういう事、そういう状態(QTもろかぶりの状態が見えてきた時に)売り目線の売り方にとってはチャンスが生まれますね、という事です。マーケットの素地、素材が変わる時という表現も用いてきました。が、しかし、そんな事、まだ、起こっていませんし、そういう状態にありません。
だから、あわてず、焦らず、じっくり観察する必要があるのです。
弱気を言ってきた来た人達、大外れじゃないですか(笑)
これまで述べてきたように、タイミングについて触れる事も無く、ただ弱気材料を並べ立てて、弱気を言ってきた来た人達、今日この時点で、大外れじゃないですか(笑)。外れてますよ(笑)。S&P500のフェアバリュー4100の約300ポイント上に持って行っていかれているというのが、事実なわけですからね。
今、インデックスのレベルで言うなら、S&P500で4500を超えたところのレベルまで、まず上見れますし、下は4250レベル割れてこないと下へとは言いにくい観さえあります。QTもろかぶりにまだなっていませんもの、今日この時点で。
間違いを認める。外れたことを認める。
間違いを認める。外れたことを認める。それを認めて次に、前に、進む。これは、何をやっても基本ですね。
間違いは認めない。話をごまかしながら、難読化して、うやむやにして流しながら、まことしやかな解説や説明をさらに倍掛けするくらいにくっ付けて、つじつまを合わせようとする。僕個人にとっては、unacceptable受け入れられません(笑)。これは、過去の長きにわたり、倍掛け手法のトランプ氏がよくやってきた、アメリカで冷笑を浴び続けて来た手法でもありますね(笑)。
ブルームバーグ記事を引用させて頂きます。
・アトランタ連銀総裁、追加利上げのハードル高まる―年内不要
・米国株の空売りポジション、22年以来の1兆ドル突破―巨額含み損抱え
・パウエルFRB議長、インフレ抑制に追加利上げ必要と再表明
・米商業用不動産の不良資産総額、1-3月に640億ドル近くに拡大
・パウエルFRB議長、新たな資本要件引き上げは大手銀行が対象に
まずは、僕個人は、5月時点で利上げ終了とだと考え来ておりまして、その通りに過去のこの寄稿を通して述べて参りました。ここで言うところのアトランタ連銀のボスティック総裁と同じような考え方ですね。それが背景にあります。そう言った事、過去のこの寄稿で機会あるごとに述べてきました。もうそんなにこの期に及んで金利水準については関係ない事をパウエル議長はすでに分かっていると。
ボスティック総裁の言うように、”インフレ鈍化に伴い、実質金利が上昇するため、金融政策は事実上一段と引き締まると指摘。”
「高い、を、より長く」という事だと思って来ました。
そしてパウエル議長~ブルームバーグ記事からの引用~”パウエル議長は、政策金利が適切に景気抑制的な水準に既に引き上げられていたとしても、経済がほぼ予想通りに推移するならば、政策当局は「年内に再び、恐らく2回の利上げを行うことが適切になる」と感じていると述べた。”~”「われわれはインフレ抑制にコミットしている。連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の大多数は、そこに近づいているが、もう少し利上げの余地が残っていると感じている」と述べた。”
もちろんの事、”年内に再び、恐らく2回の利上げを行うことが適切になる”という言葉に含まれている示唆はまず、「金利の引き下げを期待するなよ~」「QTをやって行くよ~」「QTの状態を確認して行くためにちょっと時間稼ぎさせてちょうだいね」「TGAの再構築が始まってるんだから、とりあえず、利上げ停止、利上げ休止するという形をとって、財務省をサポートするしからね~」ですね。
それで、年内”もう少し利上げの余地が残っていると感じている”という事なんでしょうね。この場合を例にすると、考えられるのは、金利引き上げ終了局面の”後ずれ。”まあ、いつも思っているのは、”FRBが金利の引き上げを終了するには、リセッション(景気後退)をクレジットイベントを見る必要があり、それが新たなブルマーケットへとつながって行く”という事で、後ずれしているかな、という事ですかね。リセッションが中心に来た時は、過去のアメリカのリセッションの事例から、株約2割下落という事は頭に入れています。それと米商業用不動産やクレジット市場の動き、これは大事ですね。どうぞ、過去の寄稿をご参照頂けましたら幸甚です。
QE(量的緩和)とZIRP(ゼロ金利政策)を終わらせる闘い
もうひとつポイントとして繰り返しておきますのは、昨日の寄稿の繰り返しですが、パウエル議長は、グリーンスパン議長およびバーナンキ議長の時代に育まれてきたQE(量的緩和)とZIRP(ゼロ金利政策)を終わらせる闘いをしている事は間違いないでしょうね。
第207回へ続く
最後に …
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私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
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アウトライヤーより。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
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②投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません。
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。
④『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。