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「歩きたい!」から、逃げる奴にはなりたくない

会社員をしていると「なぜ僕はここにいるのだろう?」という疑問が消えない。会社を辞めようと決意し、既に上司に話も通しているのだが、まだ退職日などは決定していない。

でも、「やめる」と決めてから、本当に「どうして今、ここにいる」と自分に問い続けている僕がいる。居場所だとは思ったことはないけど、なんだか不思議な感じだ。僕がここにいることが、悪い事のようにさえ感じてしまう。

なんでかな、なんだかなぁ。
どうしようかな、どうしたらいいのかな。
やりたい事が山のようにあるなぁ。
あぁでも、何もできないなぁ。
どうしよう、何がしたいんだろう。

僕は今、何に飢えているんだ?

僕は、この先どのようなことをしたいのだろうか。
なぜ会社を辞めてまで、アメリカのロングトレイルに行くのだろうか。
歩きたいと思うワクワク感と、本当にできるのだろうかという不安。
ごちゃ混ぜになる二つを、さらに追い立てるように危機感だけが募る。

会社を辞めて「行きたい!」と叫んでいる、この心は何だろう。
僕は、一体何をしたくて、何を求めて、どうして今叫んでいるのだろう。

この冬の寒空の下でも、僕は一人で町中を歩いている。
この町中で歩くとき、僕はできるだけ体温を上げ過ぎないように注意している。本当は馬鹿みたいに重たい荷物を背負って、重たい体を引きずるように歩きたい。けど、流石にそれは毎日はできない。

うん、まずはできる事からやろう。

そんな心で、僕は日々を過ごしている。

勿論、毎週練習ができるわけではない。
仕事から抜け出して、今すぐ歩きたい心を押さえつける。
隠し通せるように、我慢できるように。
必死に意識しないようにして。

家に帰ったら、こうして執筆して。僕は充実した毎日で、必死にいろんな心を押し殺して、見ないふりをしている自覚がある。
そうしている日々は、なんだか楽しいなと思う。
目まぐるしく世界は変わっていくけど、僕も毎日変わっていきたい。

そして、この日々を少しだけいとおしく思っているのも自覚している。
だって、これは僕が「どれだけトレイルに本気なのか」の証明だろ?

今のところ、何の為に行くのかなんかは、よくわからない。
何のためにそこに行きたいと思って、今会社を辞めて無職になる覚悟をしているのか。それは、よくわからない。
本当に、自分というモノが分からなくて迷子になりそうだ。

でも、一つだけここでわかっている事がある。
それは、絶対に曲げられない僕の意志のようなもの。

「僕は逃げないやつになりたいんだ」

これまでの人生、いろんなことから逃げてきた。
人から言わせてみれば、十分に健闘し善戦し、時には勝利しているという。
でも、僕の中ではまだまだ頑張れるって叫んでるやつがいる。

逃げそうになる心を、必死に押さえつけている奴がいる。
逃げ出そうとする僕を、支えようとしている奴がいる。

でも、僕は「逃げない側の味方」になりたいんだ。

今回だって、正直言えば「会社員」という存在から逃げているのは間違いない。でも、それでも僕は「トレイル」を選んだんだ。
選んだからには、この選択を「無に帰す」ようなバカはしたくなくて。
でも、今この瞬間に何ができて、どうしたらいいのか。

そんなことも、分からないくらいに迷子になりつつある。
この先、僕のnoteはどうなるのだろう。
これまで通り、書く事ができるのだろうか。

執筆、楽しんでいけるのだろうか。
それだけが、僕の不安だ。

もしかしたら、今の僕はこの不安定な心を必死に隠して押し殺して。
誰にも見られないように、頑張って武装しているだけなのかもしれない。

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レン_歩くエッセイスト
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