2024/9/23 セルフウェディングを挙げた みくへ
今日の朝8時にこれることが決まって
今朝 新幹線に飛び乗って大阪からきました。日帰りで。これが終わったら帰ります。
子どもがね、ちょっとICUにいて。
でも 少し落ち着いたので、今日くることができました。
9年前、無人島を貸し切ったんです。
ミクロネシアにある直径34mの。やしの木が13本はえてる。野生のイルカと泳いだり、宝探ししたり、月の光で本を読んだり。
はじめましての学生を集めて15人で貸し切るっていう企画の。私が主催者で、みくが参加者。
私は北海道出身で、さっき乾杯をした たけちゃんと同じ旭川なんですけど、偶然。まぁ狭い世界で育ってて、当時は 今よりもLGBTQに対しての話題も少なくて、カミングアウトする人も少なくて。
私にとってみくは、人生で はじめて出会ったLGBTQの当事者だったんです。
無人島にはコテージが2つあって、男性と女性でわけていて。あれ?彼女はどっちで寝るんだ?と。
体としては男性。心の性は女性。
本人が望むなら 女性コテージでいいか、と私は思ったんです。でも 他の参加者が同じように思うとは限らなくて。みんなどう思うかな、大丈夫かな?と思いながら 私は他の参加者に確認したんです。
幸い、みんなもいいよーってなって、
あぁ彼女のありたい姿と重なってよかったなぁと思ったんです。
で、島に到着して。コテージに荷物を置いて。
シャワー、といっても 雨水を溜めたもので、バケツを1人1杯みたいな感じだったんですけど、
時間と水の節約のために2人ずつ入ろうってなって。
その時に「え、どうしよう」ってなったんです。
部屋は良かった。寝るだけだから。
でも シャワーはやっぱり別で。
体は男、心は女、こんなときは誰といっしょに入るべき?むしろ1人? 心の中で「さすがに抵抗あるな」って思ってしまって。
結局、私は見て見ぬふりをしてしまったんです。
なにも気づいていない振りをして。私がリーダーで私がどうにかしないといけないのに。
そしたら、参加者の1人が「じゃぁ私と一緒にはいろ」って。
当たり前のように 一緒にシャワーをあびて
当たり前のように 自分のビキニを貸して「似合う似合う」ってはしゃいでて。
彼女は最初から最後まで みくを女の子として接していたんですよね。それを見て、あぁ、私はなにを戸惑っていたんだろうってすごく後悔したんです。
そこから 私は勉強するようになりました。
体の性、心の性、好きになる性。
「体は男のレズビアン」が存在するとか、「彼氏/彼女」という表現には排他性があるとか、セクシャリティを勝手に話すことは「アウティング」にあたるとか。
あの日 できなかったこと、後悔したことを再び繰り返さないように。
次、そんな場面に出くわしたときに、
私が真っ先に声をかけられる人になれるように。
それから9年。
たくさんの人にあってきました。
いろんな言葉をもらってきました。
「あなたは偏見がないことがわかるからすごく話しやすい」だとか「当然のように接してくれて嬉しい」だとか「人生で初めて誰かに話した」だとか。
寄り添えた気がしてすごくすごく嬉しかったです。
あとは自分が女の子を好きになったこともあって、あー パンセクシャルなんだ、という自認もしました。ついでにいうとパンセクシャルのほかはサピオセクシャルです。笑
もちろん 意識していても、知らないうちに誰かを傷つけてしまったこともたくさんあったかもしれません。
「無意識」という暴力を振るってしまったこともあるかもしれません。
でも みくのおかげで、想像力という 優しさを持ち続けようと思って この9年過ごしてこれました。
この きっかけを 私にあたえてくれたのは まぎれもなく みくで、あの日の後悔があったからこそ、今の私があります。
あの日、真っ先に声をかけられなくて ごめん。
わたしに大切なことを教えてくれて ありがとう。
私に想像力という優しさをもつきっかけをくれてありがとう。
わたしと出会ってくれてありがとう。
セルフウェディングという新しい選択肢を私に教えてくれて ありがとう。
それと お母様、7月だと 私は これなかったから、コロナになってくれて ありがとうございます。
あらためて
みく、セルフウェディング、おめでとう
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そのときの無人島の貸切について 書いたnoteはこちら↓
式が終わった後、いろんな人に声をかけてもらいました。「よかった」「聞きいっちゃった」って。嬉しいですね。友達もできて はっぴー!
山下公園から披露宴会場までのお散歩で、みくが、無人島で みんなで寄せ書きしあったTシャツを着てくれていました。あぁ彼女の人生にとって 大切な一瞬を 一緒に作れたんだなぁと嬉しくなりました。9年経ってもこうして縁が続く 出逢いに感謝!
「10年後、またここで会おう」って約束したのみんな覚えてるかな。1年後、2025年10月だよー!!!
帰り際、みくのお母さんに声をかけられました。
「無人島に行った時の写真をみてね、あのときに初めて"あれ?ひょっとして?"って思ったのよ。そのきっかけをくれたのが あなただったのね。ありがとう」
「そして、まさか コロナになったこと感謝されるなんてね」
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