コカ・コーラ如きの刺激、オナラの名はブッコ。
『コカ・コーラ如きの刺激』
僕の頭の中で起こっている今の全てをあなたにお話ししよう。
僕は真っ白な霧の中で、神経を尖らせていた。
只、耳を澄まし、ザワザワと騒ぎ立てる声から真実を探り出そうとしていた。
その言葉は、僕が言葉の真実に辿り着く前に、
靄になって消えてしまい、何を言っていたかも思い出せなくなっていく。->
始めに言葉があって、その次に思考が来る。
その思考も僕の頭の中に聴こえる意味の無い言葉なので、思考も何もあったものではない。
それでも僕はその言葉に何か意味があるんじゃないかと考え、耳を澄ます。
だが、その声はもう耳を澄ましても聞こえない。
もうその言葉は、僕の脳で脳の皺に入り込んでいっており、その言葉の意味を脳で探ろうとしてはいるが、深く深く入り込んだ妄想は頭の中から消えていってしまう。
僕は今、何を考えていたんだろう。何の言葉を聴いていたのだろう。
僕はボンヤリとした頭をどうにか、鋭敏にさせようと、コカ・コーラ―を飲んだ。
コカ・コーラの刺激に僕の喉は弾けた。
しかし、コカ・コーラ如きの刺激では、僕の脳は中々動こうとはしない。
僕は言葉を思い出せない。
そのうち、言葉の意味を思い出そうともしなくなった。