読書のある生活。
僕がAmazonKindleから出版している小説の「愛が何かも分からないけど」という小説を電子書籍だけではなく、ペーパーバックという紙の本でも出版したのですが、その見た目、ちょっとびっくりです。
本の大きさが小説の大きさではないのです。
強いて言えばピアノの教本のバイエルぐらいの大きさなんです。
そして文字の行間が凄くあるのです。
小説の分量にしてみたら、前編後編合わせて8万文字ぐらいなので、決して短いわけではないのですが、行間が広いので、内容の薄い本のように思われてしまうかもです。
そしてこれは後付けの理由ですが、集中力が長続きしない人にも、大きな文字で行間がたぷりあるこの僕の小説は、結構読み易いのではないかと思っています。僕の本は読書家の人向けと言うより、本を読むのに集中力を欠く人に最適と思われます。あ、でも本の内容は読書家の人も満足いく作品だと思いますよ。
僕は読書家だ。
好きなジャンルは、SFものだ。
僕は本の中で、ワイルドでセクシーな彼女と出会い、本を開く度に、彼女と再会出来る。
彼女は空賊に狙われている王国の王女さまだ。
しかし、その秘密を知る者は少ない。
彼女は布のボロのドレスを纏い、髪を一括りに結い上げてはいるが、その瞳には燃えるような熱くみなぎる光が差し、その唇には、幾つもの果実を合わせた色が浮かび、その髪は艶やかな黒色をしていた。
「アジアンビューティーか・・・」
僕は本を閉じ、コーヒーサイフォンにフィルターを付け、挽いた豆を入れ、コーヒーを炒れた。
そして再び、本のページを開く。
僕はその本の中で、彼女を陰で守る士官になる。
「マイク!」
僕はそこでは、マイクと呼ばれていた。
僕はその物語の中では、金髪の似合う好青年だった。
「ツマラナイ」
僕は出来立てのコーヒーをカップに注ぎ、
コーヒーブレイクした。
本の中に入れば、僕はなんにでもなれる。
でも、僕の心はまだ僕が幼かった頃よりは弾まない。
僕はいつの間にか、SF小説の主人公になるよりも、この現実世界の方に心揺れ、心乱され、心奪われ、心躍っている。
と、窓を開けるとベランダに猫がいた。
このマンションは5階建てなのに、どうして・・・。
僕の物語は、現実世界の方が面白い。