デフフットサルとOURVISION
今回はデフフットサルとOURVISIONについて、綴ります。
※デフとは、英語で聴覚障害者という意味です。ゆえに、デフフットサルとは、聴覚障害者が行うフットサルのことを言います。
世界7位。これが日本の2015年W杯の結果です。
ベスト4に入る国々と私達の間には、連戦を戦うフィジカルと個人・チームとしての成熟度の差が明白でした。
世界一になるべく、この差を埋めて更に引きはなす為、2017年から「日本代表基準=世界最高基準」を標語に、世界をフィジカルで圧倒する目標を打ち立てOURVISIONを発足しました。
それを補完していただけるスポンサー・サプライヤー様も募らさせていただき、多くの会社様に協賛いただいております。
加えて、これらは、デフフットサルの体質改善、基盤作成の為でもありました。
以前のデフフットサル日本代表は、お金さえ払えば誰でも入れる同好会の様なもので、競技人口が少ないとはいえ、悲惨な状態でした。
コンディション管理方法もわからない、練習への取り組み方も杜撰、周辺環境もそれに応じたものでした。
そんな環境の中、8年以上前から川元監督と橋本トレーナーが何度も何度も選手たちに、「日本代表とは。」を説くことで、少しずつ変化が起き、W杯7位という結果を手にしました。
ここから更に引き上げる為に、川元監督は日本代表のフィロソフィーを、橋本トレーナーはフィジカルトレーニングの講義や指導、間欠性持久力の指標となるyo-yoテストを導入し、評価基準を満たさない選手は、日本代表に選出されない状況を作り出します。これは、代表活動において、間違いなくフットサルの能力とフィジカルの能力の向上を促すものでした。
更に、代表合宿のみならず、普段の生活からフットサルの能力と基盤のフィジカルを向上させるべく、OURVISIONの発足によって、選手同士が自発的にトレーニングや意見交換を行うと同時に監督やトレーナーがそれを管理する体制ができました。
OURVISIONでは、毎日のコンディション管理とフィジカルトレーニング、月1回監督を招聘した練習試合の実施を続けることで、代表合宿の質を上げ、また、選手たちの能力もより向上していきました。
2018年には、OURVISIONの標語を、「Go beyond the frame!」枠を超えろ!に刷新し、世界をフィジカルで驚かすだけに留まらず、障害者アスリートからの脱却を目指し、2019年W杯アジア予選へ向けて一皮剥ける為の臨戦体制を整えていきました。
2019年2月、その結果が芽を出すことになります。イランには敗れはしたものの、前回W杯2位のタイに勝ち、W杯アジア予選2位を得て、W杯本戦へ進むこととなりました。(タイは前回大会において、圧倒的な体力、機動力を有しておりました。)2017年から必死に取り組んできた道が、間違っていなかったと確信に変わった瞬間でした。
そして、現在、即戦力の3人を追加招集し、更なる戦力の上積みを図っております。
チームとしての成熟度やフィジカル能力に関しても上積みを続けており、俄然、世界一奪取の意欲も高まり、チーム状況もより良くなっております。
ここから、もう一段階日本代表を引き上げ、強固な基盤作成をする為に、OURVISIONへ女子の代表選手有志と首脳陣を混じえ、FacebookにてOURVISION応援メンバーのページを作成しました。
今後も、ページ内で各情報を発信しながら、「世界一」へ向けて、全員で闘って参ります。
皆様のお声が、私達のパワーとなりますので、引き続き、応援してくださいましたら、この上なく嬉しいです。
OURVISIONに焦点を当てた、きっかけと発足に至るまでに関しても追々綴りたいと思います。
最後まで読んだいただき、ありがとうございます!