違う経験が生きた金メダル
調理師・保育士・学者は自転車に乗って
自転車競技(BMXフリースタイル)金メダルはシャーロット・ワーシントン選手。イギリスにあるメキシコ料理のレストランでシェフとして3年間フルタイムで働いていたそうです。3位のニキタ・デュカロズ選手はサッカーからの転身です。(画像はBBCニュースさまからお借りしました)
ベサニー・シュリーバー選手は自転車競技(BMXフリースタイル)の金メダリストです。イギリスの保育園で働いていました。(画像はskysportsさまからお借りしました)
自転車競技(ロード)のアナ・キーゼンホファー選手は、オーストリアで現役の数学者であることがニュースになりました。2位のアネミーク・ファン フリューテン選手もオランダで疫学を専門としていました。(画像はNewsWeekさまからお借りしました)
経験なくてもコーチ
松崎太佑氏は卓球金メダルの伊藤美誠選手のコーチです。卓球選手の経験はなく、ボランティアで少年少女卓球を手伝っていて、幼少期から伊藤選手をデータ分析などで支えてきたそうです。(画像は関西卓球アカデミーさまからお借りしました)
勝敗を決めない
カタールのムタズエサ・バルシム選手とイタリアのジャンマルコ・タンベリ選手は、全く同じ成績で並んだままの状態でしたが、バルシム選手の提案で両者とも金メダリストとなりました。(画像はBBCニュースさまからお借りしました)
きっと他にもあると思います。一つのことに集中して専門性を深めて力を発揮する方法もありますが、今の時代を象徴するような多様性をもったチームや個人の活躍。これからも期待です。
編み物の効果
イギリスのシンクロ飛び込み金メダリストのトム・デイリー選手。競技の応援席で編み物をしていたことから、関心が集まりました。LGBTのスポークスパーソンとして有名です。14歳の初オリンピックからすでに4回目。SNSに800万人のフォロワーがいます。編み物はSNSの攻撃から身を守る方法にもなっているそうです。(画像はBBCニュースさまからお借りしました、14歳の頃です)
今回のオリンピックは、勝敗以外のことを考える機会が増えているように思います。性別、年齢のような表出しやすいデモグラフィー型の違いだけでなく、専門性や経験のような表出しにくいタスク型の違いとの接点があります。デモグラフィー型のダイバーシティを受容するようになったからともいえるでしょう。
多様性と調和、ですね。