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信頼関係による資金調達

頼母子講って、むかし社会で勉強した記憶があるのですが、もう日本には存在しないものと思っていました。とあることから今も日本で継続されていることを知り、あらためて調べてみました。

頼母子講とは、母子講、頼母子、無尽(むじん)などの別名があります。
一般庶民の助け合いとして始まった資金集めです。全メンバーから同一額のお金を集め、ホスト役が集まったお金をすべてもらいます。ホスト役を順番に回すことで、一周する間に必ず1回はホストがまわってきて、均等に資金調達の機会が得られるというものです。いまでいう共済会のようなものですね。1回に1,000円しか出さずに、10人いれば10,000円を手に入れることができます。

営利目的では許可された機関しか運営できませんが、農村部では現在も「無尽」という名で運営されています。

頼母子講は、みんなでお金を出し合い、順番に総どりするしくみです。村などのコミュニティを維持するために、保険のような役割で使っています。他にも、新しく仕事を始める際やまとまったお金が入用になった時に資金調達できるのは、マイクロファイナンスのようでもあります。銀行でお金を借りられない人でも講(集まり)の信頼で調達できるわけです。飲み会や旅行の積立として使われていることも多いようです。

仕組みを簡単に書きましたが、実際には利息や入札のルールがあり、講から高利で借金する形式にもなりえます。持続的な信頼関係が前提ですので、途中で抜けることも困難です。


コロナ以前から頼母子講をしている集落や国で、払い続けることができなくなって破綻した講もあります。取り立てられて困っている人もいます。頼母子講のおかげで助かった人もいます。頼母子講を使って集落全体で新しいことを始めたところもあります。


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