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「社内報」が組織を変えるって本当?—CSチームがこだわる【組織開発】のリアル
こんにちは、ourlyでCSを担当している河野(@y_kawano223)です。
「組織開発」と聞くと、なんだか大層なイメージがあるかもしれません。
よく「研修をする人?」とか「人事コンサルみたいな感じ?」と言われることがありますが、正直どれも微妙に違います。
ourlyでは、いわゆるカスタマーサクセス(CS)の業務を「組織開発(OD)」と呼んでいます。
理由はシンプルで、私たちはクライアントに社内報を導入して終わり、ではなく、そこから組織全体を巻き込みながら文化を変えていくことをゴールにしているからです。
この記事では「ourlyってどんなふうにCSをやってるの?」という疑問に答えながら、社内報を使った組織開発の面白さや難しさをリアルに紹介していきます。
社内報はツール、目的は組織を動かすこと
ourlyに入るまでは私も「社内報=お知らせを載せる場所でしょ?」ぐらいに思っていたんですが(すみません…)、いざ飛び込んでみると全然違いました。
実際にクライアントを担当してみると、社内報が【コミュニケーション】と【エンゲージメント】を底上げする武器になる瞬間があります。
たとえば、こんな悩みを聞くことが多いです。
経営陣や人事がどれだけ「ビジョン」「ミッション」「カルチャー」を叫んでも、なかなか現場には浸透しない
部署間や拠点間で情報のやり取りが少なく、課題が共有されにくい
スタッフ同士が褒め合う文化を作りたいけど、どうやって始めればいいかわからない
こういう課題って、本来は「社員がいきいきと働ける職場」を実現するために超重要です。
しかし、普段の業務に追われてなかなか手を付けられないんですよね。
そこを社内報を軸に変えていくことが我々CSチームには求められています。
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1日のスケジュール:クライアントと「組織の未来」を語りまくる
9:00 チーム朝会
まずはチーム全体で軽く雑談して、その日の予定やタスクをすり合わせ。
ourlyのCSチームは、わりと雑談多めです。
個別のクライアント事情をサクッと共有し、いまクライアントが何を課題にしているのか」を話し合いながらチームの意見をもらってます。
9:30 資料の最終調整
10時からのクライアント定例に向けて、前日に作成した資料をチェック。
社内報の分析データをただ並べるだけではなく、「それが組織課題解決にどうつながっているか」を明確にするよう意識しています。
数字も大事だけど、クライアントの狙いと現状を定期的に結びつけることがCSの腕の見せどころだと思っています。
10:00〜12:00 クライアント定例MTG①
既存のクライアント企業とみっちりMTG。
担当者や現場の方、時には経営者の方が参加してくださることもあります。
ここで話すのは、主に「目指すべき会社の姿にどう社内報を活用していくか。」
たとえば、リーダーシップ研修をやっても社員の腹落ち度がイマイチ、みたいなところに対して「社内報上で受講者の気づきを他の社員にも共有しては?」とか、「新卒が悩みを書き込める意見箱を作ってみたらどうか」など、具体的な企画に落とし込んでいきます。
12:00〜13:00 ランチ休憩
平日は社内やチームの仲間と食べることもあれば、一人で気分転換したいときもあります。
会社の制度で他部署の方のとのランチ代を支援する制度もあるので他部署の方とランチにいったりすることもあります。
13:00〜15:00 クライアント定例MTG②
午後もみっちりクライアントと打ち合わせ。
午前中と同じく、まずは運用状況を振り返り。とはいえ「使えてますか?」と聞くのではなく、「組織として今、どの方向に力を入れたいのか?」を探りながら、社内報をその方向にどう活かすか考えるイメージです。
ここでは部署間連携が課題だったので、先進的な部署の成功事例を社内報に載せて社内全体を刺激する仕組みを提案しました。
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15:00〜16:00 コンテンツ作成
定例MTGで出たアイデアをもとに、具体的な投稿企画やワークショップ資料を作成。
たとえば、「課題解決のために分かりやすく動画で伝えるコンテンツ」みたいなものをコツコツ仕込みます。
16:00〜17:30 フォロー連絡 & 翌日の準備
当日話し合った内容をまとめ、クライアントにお礼と「次回までの宿題」をメール。
迷いが残ってそうな部分には「こんな形でサポートしましょうか?」と追記しておきます。
伴走という言葉がourlyのCSを象徴していると思いますが、こういうマメなフォローが大事だったりします。
17:30〜18:00 夕会(OD革命)
夕会のことをOD革命(レボリューション)と呼んでます。
チーム全員で今日の打ち合わせや施策の進捗を共有。
誰かが「〇〇さんの会社、面白い施策がスタートしそう」と言えば、「じゃあうちも真似できそう!」と盛り上がったりします。
こうした小さい情報交換が、クライアントごとの提案に生かされていきます。
明日のタスクを確認したのち最後は雑談でその日の業務はおしまい。
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100店舗の飲食チェーンが"店舗間コラボ”で成長した話
ourlyでCSをやっていて、一番驚いたというか「社内報ってここまで効果あるんだ」と実感したのが、全国100店舗規模の飲食チェーン様の事例でした。
最初は、本部の指示が個々の店舗に散発的に飛んでいるだけで、店長が孤立してしまっている状態。現場同士の情報共有もほとんどなかったようです。
でも、社内報を導入してからは、
経営陣が毎週、会社のビジョンや新しい取り組み方針を繰り返し発信
各店舗の“ちょっとした工夫”や“うまくいった取り組み”を、社内報で共有
店長やスタッフが他店舗の記事を見てそれを自店舗で実施
みたいな流れが自然と生まれてきたんです。
結果、店舗間コラボというか「うちも真似してみよう」という動きが次々に起こり、既存店売上が前年比で5〜10%上がった。
こういう成功体験を見ると、社内報が「企業全体で動きを作る仕掛け」になり得るってことを、改めて痛感しました。
難しいからこそ面白い─“正解がない”から、自分も成長する
正直、組織開発はラクじゃありません。日々試行錯誤です。
クライアントが「なぜこれをやるのか」を十分に理解していない状態で社内報を運用しようとしても、なかなかうまくいきませんし、3カ月くらいで「やっぱり効果わからない」となりがち。
でもそこを「経営陣はどういう未来を本当に望んでいるのか?」「現場は何にモヤモヤしているのか?」と丁寧に拾い、社内報を手段にして組織が動き出す仕掛けをコツコツ積み上げるのがCSの役割だと思っています。
正解のない分野だからこそ、失敗も成功もすべてが学び。自分で考えながら実践していく過程で、圧倒的な成長を実感できます。
CSのチームの空気感は雑談多め、だけど本質にガッツリ踏み込む
ourlyのCSチームは、ウェットにコミュニケーションを取り合うのが特徴だなと思います。
みんなでランチや飲みに行くのも好きですし、夕会では仕事以外の話もよくします。
そこから「実はこの企業の課題ってこういう人間関係が影響してるんじゃ…?」なんて話に発展することもしばしば。
プライベートを含め、いろんな話をオープンにするからこそ、お互いが持っている知識や視点を引き出せるんだろうなと感じます。
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「日本企業全体のカルチャーを変える」なんて大それたことを、本気で狙ってる
正直、私も入社前は「社内報…本当にそこまで影響力あるの?」と半信半疑でした。
でも今は、前述した飲食チェーンさまの話のように、社内報を起点に会社の空気がガラッと変わる現場を見てしまった以上、確信しています。
そこに踏み込み、クライアントと一緒に試行錯誤するのがourlyのCSチームの仕事。
難易度は高いけど、そのぶんやりがいも成長実感もえぐいです。
「単なるSaaSの導入サポートには飽き足りない」
「もっと企業の根幹に入り込んだ支援をしたい」
「日本企業全体のカルチャーを、ちょっとでも面白くする一翼を担いたい」
そう思う方なら、きっとこの仕事を面白がってもらえるはず。
ぜひ一度、私たちと話してみませんか?
社内報で組織を変え、日本企業全体のカルチャーを変えるという挑戦を是非一緒にやりましょう!!