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セルフコントロールを高め、自分の時間を取り戻すためのトリセツ

トピックス
 ・セルフコントロールとは誘惑に抵抗する力+感情や行動を制御する力
 ・1万時間の法則から考える、セルフコントロールの必要性
 ・セルフコントロールは筋肉みたいなものだ。
 ・セルフコントロールを高める4つの方法

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・ついつい、Twitterみすぎちゃった・・・
・ついつい、YouTubeやNetflixみすぎちゃった・・・
・ついつい、食べ過ぎちゃうんだよね・・・

脳は、常に「ついつい...」なにかをしてしまいます。
本当はやりたかったことがあるのに、本当はやらなきゃいけないことが分かっているのに。いつの間にか大事なことが後回しになって、時間は「ついつい...」に奪われていきます。

日本人なら誰だって、健康的な食事をして、定期的に運動をして、友達や家族をだいじに生きていくことがイイと知ってます。


でも、できない。
その原因はセルフコントロール能力があるかどうか


しかし、セルフコントロールを高める方法についてググってみると

・感情の波にしたがおう!
・モチベーションを管理しよう!
・成果を友達と共有しよう!

な~んてことが書かれているのですが、科学的な根拠どころか、非科学的な根拠すら書いてないものがほとんど。心は目に見えないものだとはいえ、あまりにも適当すぎやしませんか。

それどころか、逆にセルフコントロール力をすり減らし、大事なことをやるための大切な時間が奪われてしまうような方法すら出てきてしまいます。例えば、「ツラいことでもがんばってチャレンジするように行動を変えよう」みたいなのはぜ~んぶ逆効果なことがすでに分かっています。

今回は、セルフコントロールをシンプルに定義します。そして、自分が人生で達成したい大事なことの為に時間を有効活用できるようにサポートしていきます。

スマホを撫でる人生は、
もう終わりにしましょう。


■セルフコントロールは、時間に直結する⏰

1万時間の法則を知っていますか?

1万時間の法則とは、どんな分野でも、だいたい一万時間程度継続してそれに取り組んだ人は、その分野のエクスパートになるという経験則のこと。

1993年にアメリカの科学者エリクソン教授が行った研究により判明しました。

その後の研究で、遺伝やお金があるかによって、1万時間という時間には個人差があることが分かってきます。それでもプロやエリートと呼ばれる人の練習時間は、膨大な量になります。

スマホを撫でる私と、
エリートの間には膨大な差が生まれ、
さらに広がっていきます。

そう、僕がスマホを撫でてる間に、努力を積み上げているヒトとの差は広がるばかり。彼らが努力をやめない以上、差が縮まることはありません。

セルフコントロール能力さえあれば、スマホを撫でる無駄な時間を減らし、成果を積み上げることができるでしょう。あとひとくちを減らして、健康的に生きることもできます。

セルフコントロールとは、1万時間へのショートカットにゼッタイに必要な能力なのです。生活も、変わります。


■そもそも、セルフコントロールとは?🕹️

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 セルフコントロールは2つの要素で構成されています。
1つ目は、誘惑に抵抗する力。そして2つ目は、感情や行動を制御する力です。

例えば、スマホが近くにあると気になりますよね。
LINEが届き、通知音が響く。ブーッブーッと震え出したスマホを気にしないことは難しいものです。この誘惑に勝つ力が第1の能力です。

気になったとしても、スマホを手に取らなければ多くの時間をとられることはありません。手に取るという行動をとらないようにコントロールするのが第2の能力です。

第1、第2の能力を高めることができれば、セルフコントロールが高まり、無駄な時間を過ごさずに済みます。しかし、これがなかなか上手く行きません...


■セルフコントロール能力は筋肉みたいなもの💪

セルフコントロール能力とは、筋肉のようなものです。

フザケている訳ではなく、実際にそういった論文があります。

2000年に出たその研究によると、セルフコントロール能力を使って誘惑に抵抗した人は、その後のテストのパフォーマンスが低下し、どんどん誘惑に勝てなくなっていくことが分かりました。

たとえば、禁煙した人はタバコの代わりに食べる量が増え、太ったという話を聞いたことがありませんか?普段ならセルフコントロールを使って我慢できる食事が、禁煙のストレスによって我慢できなくなってしまった良い例です。

セルフコントロールとは筋肉のようなもの。
使えば使うほどに消耗し、最後は動かなくなってしまう。

間違ったセルフコントロール向上法として「ツラいことでもがんばってチャレンジするように行動を変えよう」というのが良く言われますが、これは間違っています。

がんばってチャレンジすればするほどに、セルフコントロール力は下がり、本当に時間を使いたいことをやる気力が残らなくなってしまうのです。それだけは避けなければなりません。

以上のことを踏まえたうえで、セルフコントロールを高める科学的な方法を探っていきましょう。


■セルフコントロールを高めるトリセツ📝

今のところ、科学的にセルフコントロールを高める方法として最も確率されたテクニックはマインドフルネスです。しかし、自分で始めるのには難易度が高く、マスターできているか確認するのも難しいため、ここでは取り上げずに入門書の紹介だけしておきます。

ちょっと前に流行った本ですが、オススメはこれ。
定義がハッキリしない東洋っぽい本だと分かりにくいので、入門的にサラッと読んで試せるものをオススメしておきます。座らないでやるマインドフルネス・エクササイズなども書いてあるので、とにかく実践に重点をおきつつカンタンな理論も学べます。

それでは、カンタンに実践できるトリセツをご紹介していきます。


1.ストレスを最小限に抑える🔋

ストレスを受けるとセルフコントロール能力は一気にガタ落ちします。ちょっとしたストレスでもダメなことが判明しています。

2015年にチューリッヒ大学で行われた研究では、ストレスを与えた被験者にfMRIを使って脳の画像分析を行いました。その結果、ストレスを与えることでセルフコントロールは急激に低くなってしまうことが、しっかり示されています。

したがって、セルフコントロールを使って自分の時間を大切にするためには、ストレスを避けることが重要です。

ストレスになりそうな仕事や、ケンカなどの感情はなるべく自分の家に持ち帰らないようにする必要があります。

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応急処置として、甘いものを食べて脳にブドウ糖を供給することは良い方法です。甘い物にはストレスを減少させ、自己コントロール能力が高くなることを示した研究があります。

なんと、甘いものを食べて血糖値レベルをカイゼンさせると、注意力をコントロールする、感情を整える、喫煙をやめる、ストレスに対処する、衝動に抵抗する、犯罪的で攻撃的な行動を控えるのに役立つことが分かっています。

🥂  🥂  🥂

逆に、アルコールは避けましょう。
アルコールは脳に供給される糖分を減らしてしまう結果、自己コントロール能力に悪影響を及ぼします。集中して取り組みたい何かがあるときは、避けるべきです。


2.セルフコントロールがゼロかのようにプランを立てる📅

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気になるスイッチがいったんONになってしまうと、それを引き留めることは難しいものです。さらに、セルフコントロール能力とは筋肉のようなもの。使えば消耗し、そのうち機能が損なわれます。

意志力を使ってセルフコントロールしようとするのは無理です。あきらめましょう。もともとセルフコントロールなんてしようとせずに、環境の方を変えるべきです。

・ランニングしたい?
 それならランニングシューズをドアのそばに置き、ランニングウェアをベッドサイドのすぐそばに置いて、準備を整えましょう。

・もっと食べたい?
 食べ物を買いだめするのをやめましょう。

・朝目覚めた後、SNSを開きたくない?
 眠っているときくらい、電話を別の部屋に置きましょう。

・無駄な時間を減らしたい?
 通知をオフにしましょう。
 Adblockなどの広告ブロッカーを使いましょう。

意志力を使って、○○をしよう!から、○○をせざるを得ない環境を作るようにシフトする。まずはそこから始めましょう。


3.長期的な目標を設定する🏳️‍🌈

夜と霧で有名なフランクルは、ナチスドイツによって強制収容所にぶち込まれ、ガス室に送られ殺されるのを待つ状態になりました。彼が生き残れたのは、妻に会いたいという気持ちでした。

人生における目標とは、実は素朴なモノなのかもしれません。

1年後、5年後にどうありたいですか?
そのためには、どう時間を使う必要がありますか?

この2つのカンタンで難しい質問に答えることができるようになると、セルフコントロールがEasyになり、人生の歯車は回り始めることでしょう。


4.計画は短期集中タイプが吉!🗺️

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最後に、記事を読んで何かを始めようと思ってくれた方の為に、「効果的な計画の立て方」についてご紹介します。

この図は、有名なバイオリニストと、平凡なバイオリニストの練習時間を比較したものです。右が有名なバイオリニスト、左が平凡なバイオリニストです。

この図からわかるように、有名なバイオリニストは明らかに午前と午後の”特定の時間”に決めて練習を行っています。

実は、平凡なバイオリニストも週に50時間ちかく練習を重ねており、決してサボったりしている訳ではありませんでした。しかし、平凡なヒトには計画性がなかったのです。

ルーティンを作り、短い時間に集中して練習を行うことが、最も効率的にスキルアップするための手段なのだと思います。


■まとめ🔎

スマホを撫でる時間を増やしても、人生は好転しません。

自分の本当に大切にしたい時間を作るには、セルフコントロールを高める必要があります。

しかし、セルフコントロール能力は筋肉のようなもの。使えば使うほど疲れてしまうので、無理に鍛えようとしても逆効果。

なるべくセルフコントロールしなくてもいいような環境を整えましょう。疲れたりストレスを感じているときは糖分を摂取するのも効果があります。

セルフコントロールするには、計画を立てることも重要です。
時間を決めて、短くても集中して行うことでパフォーマンスを最適化できるでしょう。

あなたは作った時間で何をしますか?


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参考文献

Ericsson, K. Anders, Ralf T. Krampe, and Clemens Tesch-Römer. "The role of deliberate practice in the acquisition of expert performance." Psychological review 100.3 (1993): 363.

Muraven, Mark, and Roy F. Baumeister. "Self-regulation and depletion of limited resources: Does self-control resemble a muscle?." Psychological bulletin 126.2 (2000): 247.

Gailliot, Matthew T., and Roy F. Baumeister. "The physiology of willpower: Linking blood glucose to self-control." Personality and social psychology review 11.4 (2007): 303-327.

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