イマジナリーティーチャーと1118時間目の授業
起きるのが億劫な季節、中学のころ好きだった男の子といろんな種類のランチパックをはんぶんこしながらバクバク食べる夢を見て、なんだそれ、と起きてからひとり笑ってしまった、里芋の煮物がおいしくて、布団に入るとゲームを立ち上げたスマホを放り出してすぐ眠ってしまう、から、冬だねと思う、冬はきらいじゃなくて、でもきみといないあいだはやっぱりさみしい、
寒さにも子宮にも振り回されて、夜中に目が覚めてぽろぽろ泣いてみたりする、
抱きしめてもらえないなら泣く意味なんてないのに、
と、思ってしまう自分のずるさと弱さとその他もろもろのいやなところ、が、もうすこしうまく使えれば器用に生きたりできたんですかね、と、また架空の先生にたずねる、
先生は、ひとのかたちをしていることがなくて、だからなんだって聞いてしまえる、
さむくなってきたし、もこもこの、お誂え向きのしろくまとかになりますか先生。
夜になって、電気を消すと安心して心がこぼれるのは、お腹に空いたあなぼこが暗闇に溶けて消えてくれるからかもしれない。明るいときは隠すことに必死になるし、あれ、ならずっと昼のほうがいいのかしら、と騙されそうになるけれど、いくら隠しても無くなるわけじゃないし、そういえばわたしは特別にかしこいわけでもない頭で考えて考えているのが好きなだけでした、暇なんだねって、言われてもいいよ、君に言われたら、また、あなぼこが広がっていくかもしれないけれど。
埋め合わせてから大人になるべきだったね、なれなかったから詩を書いているね、埋め合わせながらこなすにはオトナってものは複雑で、わたしはひとより大げさに不器用だから両方をバランス良くこなせなくて今日もカミサマ気取りに叱られる、
わたしのカミサマは、君と、生まれたときから隣にいるやる気のない死神だけです、ざまーみろ。
生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。