0326今すぐ見つけてくれ
こんなに光ってんだから見つけろよ、って、思うたび光を失うような気がしちゃう、犬はかわいいからずるくて、じゃあわたしもかわいいからずるいんだけど、いまのとこ、目に見える得なんて君にかわいいって言ってもらえることくらいで、割に合わない。
窓の外、沈んでいく太陽がやけにおっきい、空に穴が空いたみたい、昔読んだ漫画に描いた魔法陣の外側をみんなみんな包んでしまう魔法があって、そういう気持ちになった、わたしたちは外側にいるんだろうか、内側にいたんだろうか、どっちにしろ、魔法なんか使えないんだけど。
穴が空いちゃってもお気に入りのニットを捨てられなかったとき、安心して失望した、感傷も感情も取捨選択してないといけなくて、選びとるにはセンスがいる、それは、ダサい選択肢だったんじゃないの、やわらかく、やわらかくあってしまいたくない、鋭く鋭く尖っていないと、誰のことも殺せない、たとえば神様とか、間違っても、刺し違えたい。
プライドの分だけ積み重なる失敗とか、嫉妬の分だけ磨り減っていく自信とか、そういう砂みたいな脆さ、わたしにはなくて、だから鈍くとも光っていられるような気がする、
桜が散るのといっしょに余分な脂肪も儚く消え去って欲しい、春なんてそろそろ終わっていい、輪郭が濃くなって夏に向かう、絶望を、はやく書きたい。
生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。