1210

こいびとにすきだよなんて言った口できったなく罵りたくなるくらい生活は平和です、好きだったアイドルのCDとメルカリでさよならして、無課金のまんまのソーシャルゲームのガチャなんかに運を使ってる(いやめちゃめちゃうれしいよ)、運はいいほうだと思う、根拠のない自信もある、なんで、鬱屈としてんのかわかんないです、性分ですか、と、言われるだろうけど(だれに)、うるせぇなちくしょうそんなわけねぇだろ、と吐き捨てるように脳は命令しているのに、身体は誰かのいいなりになんかなれないので、にこやかにそうですかねぇ、と答えているのかもしれない、死神は、どっちの答えを好むだろうか、どっちの首を刈るだろうか、どっちにしろ、大人しくかられる気は無いので、無いので、だから、ずっと死神とは隣人としてナカヨクしている、ぼろあぱーとに住むことになったのが誰のせいだとしても、快適に有意義に生活してやりゃいいね、死神だって案外楽観的で楽しそうだし、あぁ、あたしに配属されたのが、こんなおちゃらけた奴で良かった。あとで、煮込んだ豚肉と白菜でも、持ってってやろうかな。そしたらまた1日くらい、寿命を伸ばしてくれるかしら。
 
 
海なんか別に見に行かなくたって根源くらいわかっているし、馬鹿みたいに大きくて漠然とした虚しさもさみしさも飼いならしてやれる、キラキラ、天然だって人工だってどっちでもいいや、うつくしいもんはうつくしいしどうでもいいもんはどうでもいい、くだらねぇとき、うつくしいものなんて妬ましいかぎりだし、こういう、こういうところ、もし透けて見えたらあのひともあの子も嫌だろうなぁ、でも、たぶん死神は好きでいてくれるし、あたしもあんまり嫌いじゃないんだよ、だから、上手に隠し玉にして持ってようと思うんだよね、カミサマ、デッドボールで出塁なんてしょうもない打席やでしょ、つまんねぇストレートで三振なんてプライドが許さないでしょ、だったらはやく、あたしの魔球みつけて、名前でもつけて、祭り上げてよ。
 
 
 
 
 
 
 
 

生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。