うすぐらい街灯のしたのヒロイン
18時前、もうずいぶん暗くなった道を歩いているといつも、やっぱりわたしは夜のひとなのだろうなとおもうの、ひるまの明るさの中ですきなひとと歩く時間もいとおしいしだいすきな自分なんだけどね、
街灯のすくないぼんやりした道、駅に向かう高校生とか、走り去っていった猫とか、そういうのが全部景色になって、自分が世界のまんなかみたいな気持ちになる、シャッフル再生でおあつらえ向きに流れてきたLUCKY TAPESのMOOD、ほら音楽だってわたしのためにあるみたいな気持ちになるでしょう、
いやいつも、それぞれの世界の主人公はみんなそれぞれ自分自身だよって、思ってはいるんだけど。
突然思い立って2日前に予約した美容室で伸びかけのショートカットの襟足を揃えてもらって、ボブになりました、いいかんじ、このままちょっとだけ伸ばそうかな、
衝動的に動いてみてって、そういえば月曜日に見た週間占いのやわらかいひとが言ってたね、こういうことかな、こういう毎日を繰り返して、おだやかにでっかくしあわせになっちゃえばいいかな、
きみが次に会ったとき、髪切ったのってきづいてくれるかな、ダイエット、続けてかわいくなったら、褒めてくれるかなって、それだけが今のわたしのぼうけんの目的なのかもしれないね、
ひとりのあいだはいつだってさみしいような心地だけど、それだって飼いならしてアクセサリーにしてしまおう、
かなしくてもさみしくてももちろんとびきりうれしくても、映画館のスクリーンのど真ん中で(きみにとってあなたにとって)いちばんうつくしくあろう、
だってきみだってこんなにこんなに、うつくしくていとおしいんだもの。
生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。