614番通りの美容室には初恋の人に似た美容師がいる
6月ですね、梅雨ですね、だるくって仕方ないですね、
去年の6月に書いた雑記を読み返しました、わたしは変わらなくて、変わらないような気がするけど少しずつ変わっていて、もう書いたことなんて忘れてひとりの女として自分の書いたものを見るたび、このひとの、文章が好きだと思ってしまうのでした。傲慢。いいことでしょ。
紫陽花まだちゃんと見てないから、調子が悪いのかもしれない。でも髪切ったから、ちゃんと夏を迎えられるよ。大丈夫。
レモンケーキが美味しかったのに泣きたくなって、早くきみと暮らしたいと思った、きみの前でしかちゃんと泣けないの不便で仕方ない、
髪を切るたび生まれ変わるんじゃないかなってぼんやり期待をするけど、伸びた髪のどこにもわたしはいないから関係がないのだった、
本当は生まれ変わりたいわけでもないって、どうせみんな知ってる、
わたしのかわいい愛嬌のこと、知らずに死んだカミサマとか、わたしが殺したかみさまとか、みんなみんなどうせ映画になってもわたしは出てこなくて、わたしの映画にはしゃしゃり出て来るくせに。
こういうのを寂しいって言うんですか、わたしの知ってる寂しいよりずっとずっと苛々するんだけど、これは、わたしの性根の激しさのせいですか。
生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。