ジャンプ+のマンガイベント『漫画家のツドイ』に参加してきたので内容まとめたよ
トークショーは、編集部による創作についてのQ&A、『幼稚園WARS』の千葉侑生先生のトーク、編集部によるデビューまでの流れ、という内容で進んでいきました。
原画展示があったり、マンガ家さんたちのリアルな回答コーナーもあったり、展示ブースも充実でしたが、特におもしろかったトークショーのコーナーの内容をまとめました。
【創作のギモン】
1)ジャンプが求める主人公とは?
・読者が応援できる、共感できる主人公がよい
・抜けてるところ、ツッコミどころがあると共感されやすい
・スパダリにしない(都合の良い展開にしない)
2)人気作、ヒットの法則は?
・ウケるかどうかは市場によるので確実にコレとは言い切れない
・その作品でしか味わえない固有性(オリジナリティ)があるかどうか
・多くの人が共感できるストーリー(企画)であること
・その作家にしか描けないものが大事
鬼滅の刃:日本一やさしい鬼退治
タコピーの原罪:ゆるキャラが残酷な世界に生きている
→ありえない組み合わせをつくる
3)連載と読み切りのネタの違い
・読み切りは表現、連載は商品。
読み切りは突飛な表現で乗り切ることができるが、連載は引き出しの数と容量が圧倒的に多く必要。
読み切りはストーリー重視なことも多い。
・恋愛ものだと主人公とヒーローがくっつくと話が終わってしまうため、人間関係の余白があると群像劇として連載にしやすくなる。
・連載ではキャラが大事。
読み終わった後にキャラの名前を覚えている作品は連載にしやすい。
キャラを覚えてもらうために、登場人物に名前を連呼させるみたいな工夫をすることも。
4)衝撃の展開をつくる時に意識していること
・予想は裏切り、期待は裏切らない
タコピーという無垢なキャラが、まりなちゃんを殺しちゃう=ギャップによる衝撃をつくれる。読者の期待を裏切らないほうが難しい。
・衝撃的な展開は大コマに気を付ける。
5)企画はキャラ先行or設定先行?
・『鬼滅の刃』の担当者さんが担当する作品は設定先行が多い。その設定で最もおもしろくなるキャラを据えている。
・『タコピーの原罪』=幸せな人がから廻って周りを不幸せにする→この設定を最も生かすキャラとして『タコピー』を据えた。
・連載を続けるには、設定が活きるキャラが大事。
・キャラを立てる、とは=キャラが、そのキャラならではの独自の行動を取り、そこに一貫性があること。
6)キャラデザのコツ
・首から上にチャームポイントを持たせてほしいと伝えている。
キャラの生首がぬいぐるみ化したグッズなどもあり、いろんな使われ方をした時にもキャラの特徴が分かるほうがいいため。
・ファッションとヘアスタイルは流行が出るが、ラブコメなどの現代ものだと、リアリティがあって個性的にするのは難しい。
『タコピー』のしずかちゃんの前髪は、自分で切っているのでギザギザになっている、のように、キャラの設定とあったビジュアルを入れることが大事。
・普段自分が読まないマンガを読み、その要素を取り入れてもいいかも。
7)詰め込みすぎなストーリーの直し方は?
・設定の詰込みはよくある。そういう時は、ストーリーに意味があり、ラストや山場に意味があるかを再考してもらっている。
・主人公に関係ないストーリーは切り捨てる。読者が気になっているのは「主人公」or「好きなキャラの周辺の話」なので、そこをメインにする。
・ページ数を自分で決めてしまえば、詰込みを避けられるのでは?
・読者に最も読ませたいシーンだけを入れることを意識する。
ぜんぜん関係ないですが、もらったエコバの質がめちゃくちゃよかったです。
みじんこマンガはジャンプルーキーにも掲載してるので、よければのぞいてみてください!
ジャンプルーキーはUIがよくて、アップロードがさくさくなんですよね。あと、他の媒体より読んでくれる読者が多い感じ。みじんこマンガはジャンプ感はないんですが、使いやすさが圧倒的で大好きです。
長いので、千葉先生のトークショーとデビューのギモンはたたみます。Twitterで「#漫画家のツドイ」で検索すると、いろんな人のレポが読めると思うので、よければ探してみてください!
【『幼稚園WARS』の千葉先生のトークショー】
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