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9月の火曜日「噴射」

 実を言うとここ数日、体調を崩していた。初めに書いておくが、今回はわりと汚らしい話になる。苦手な人はご遠慮いただきたい。

 先週の木〜金曜日あたりから、若干お腹の調子を崩していた。ちょうど二日連続でお昼に少々脂っこいラーメン、いわゆる家系ラーメンを食べていて、「あぁ、俺もとうとう、こういうの食べると調子を崩してしまうような年齢なのか……」と来る年波には抗えんなぁ、と少し寂しくもどこか満更でもないというか、さすがに好き勝手食べるってのもそろそろ控えないとなぁ、と自嘲気味に思っていたのだけれど、土曜の昼前から容体が急変。39度まで発熱し、朦朧とする意識の中、頻繁にトイレに駆け込んではこもっていた。タイトルはそのときの描写である(やめろ)。

 さすがに脂っこいラーメンでここまでにはならないだろう、と熱に浮かされながら記憶を辿ると、さらに数日前の火曜日、取引先との会食(ようは飲み会)で行った焼き鳥屋にて、中がほぼ生の鶏肉を食べたことを思い出した。ささみの串だったのだけれど、一口食べると中が若干冷たくて、おいこれ生焼けやんけ、とお店側に言うも、「うちは新鮮な肉を使っているのでレア焼きで提供しています!」と、よく聞くやつだ! と思いつつも、取引先の手前、食べてしまった。その後に出てきたレバーも表面こそ焼いてあるものの、つるっつるの生で、ホンマに大丈夫かいな、と訝しみながらも食す。みんなが食べていたからね。

 なんとなく知識はあって、というか、僕は初めてだったけれど、これまで友人や同僚が、鳥刺しや鳥わさなど、レアの鶏肉で胃腸炎になっており、当日もヤバいかもなとは思っていたのだけれど、新鮮だからというお店側の主張と取引先の手前、水を差すようなことを言うのも憚られ、このザマである。カンピロバクターで検索すると潜伏期間が少し長く2〜7日とあり、完全にこれだ、と思い至る。しかし、数年ぶりこんな高熱を出した。コロナ禍以降、良くも悪くも発熱をしたことはない。完全に油断していた。

 幸い日曜日の朝には熱も下がり、今もうっすらとお腹の調子が悪いけれど快復に向かっている。でも場合によっては四肢の麻痺を伴うギランバレー症候群になるかもしれないらしく、やはり生肉は危険だ。

 人から人に伝染る類のものではないけれど、夜中に頻繁にトイレに行くことになるだろうからと、妻と娘とは昨日までは別の部屋で寝ていたのだけれど、今日仕事から帰ると、娘が僕の顔を見るなり、「パパもう、だいじょうぶ? きょうはいっしょに、たたみのへや(寝室にしている和室)でねよう?」と言ってきたのが可愛かった。二日ぶりに一緒に布団に入ったのだけれど、僕の布団に潜り込んできて、一緒に包まりたいと言ったかと思いきや、自分が寝に入る寸前には「あつい、パパあっちいって」と追い出されてしまった。

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