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6月の火曜日「一角獣」

 相変わらずの雨で否応無しに梅雨入りを実感させられている。随分と前から折り畳み傘ユーザーで、これを使っていると、例えば帰り道にコンビニなどに寄った際に、入り口付近の傘立てに立てられないし、ビニールの傘袋スタイルの店であっても、あのサイズだとわりと、わりと大きめな僕の折り畳み傘は入らないので、水滴が床を濡らしてしまうことを気に病んでいたのだけれど、ちょっと前から意を決して、そういうときは折り畳み傘を収納する袋に入れることにした。

 まぁ、言われてみればそうするのが当たり前なのだけれど、びしょ濡れの傘を(多少の水滴は払うとはいえ)、そのまま入れるのには抵抗があったし、そもそもあの袋はあくまで使わない時に収納するための袋だと思い込んでいたので、実践していなかった。使ってみたら、なんのことはない。ある程度の防水性能もあり、余程のことがない限り、つまりは程度問題だが、折り畳み傘の収納袋とはそのためにあるのだ。

 ただ現時点で問題点がないわけでもない。あの手の『付属品』に関して、僕は高確率で紛失する(何を偉そうに)。現に初代Apple Pencilのキャップ(Lightning端子を覆うやつ)は買って早々に失くした。ああいった小さな付属品は『失くすためにある』をモットーにしていると言っても過言ではない。使う時に必要な部品はまた別だが、このキャップや折り畳み傘の収納袋などの『使わない時に必要なモノ』に関しては無くても使えるという性質上、失くしてしまうことが多い。

 ちなみにApple Pencilのキャップは、先日モニター裏の配線を繋ぎ直しているときに、「あ、なんかゴミ落ちてるな?」と拾ってみたらそれだった。探し物は探すのをやめたときに見つかることはよくある話で、探し物を探しに行くのはときにナンセンスであることの寓話でもある。つまり、個人的な嵐は誰かのバイオリズムに乗っかって思い過ごせば良いということの喩えだ。

 とまぁ、冗談はさておき、このジメジメとした季節、困るのは外出時だけではない。洗濯物が乾かなくて困る。エアコン除湿とダイソン扇風機の合わせ技でなんとかこうにか凌いでいるが、やはり困ってしまう。今日の昼間はそれでも少し晴れたのでそれは救いだ。といっても、主に洗濯をしているのは妻なので本当に頭が下がる。せめてもと、昨日の夜に洗濯機を回して外に出しておいたので、今日の束の間の晴れは活用することができた。

 乾かないまま溜まってしまっているけれど、幸いストックに追いついているわけではないので、まだ大丈夫なのだけれど、今朝は久々に『かいじゅう』が出現したので難儀した。何が気に入らないのか、朝の支度の『すべて』を拒み続ける娘。時間も差し迫っているので無理矢理進めようとするも大暴れ。この嵐は誰のバイオリズムにも乗っかれない。しまいにはお着替えの途中で「ユニコーンのパンツじゃなきゃヤダー!!!」といって大泣きしながらタンスの中の下着を全部ひっくり返す始末。朝の時間が差し迫っている状況でなければ微笑ましいというか、こういう仕草ってどこで覚えてくるんだろう? と思うけれど、そんな場合ではない。少し前からこのユニコーン柄のがお気に入りで、何かにつけてこれを履いているのだけれど、今朝に限ってまだ干してはいるけれど乾いていなくて、仕方がないのでドライヤーで乾かすことに。

 一人暮らしをしてたころ、梅雨の時期に色々と忙しくて洗濯を回す余裕がなく、靴下や下着をこうやって乾かしていたことを思い出した。なのでノウハウは充分にある。いやしかし、朝から娘のパンツ乾かしパパである。それを履いた娘はひとこと「あったかい」と言ってご満悦だった。ダメ押しでパウパトロールのパウメイド回を観させてご機嫌を取る。一話15分だと思っていたら、その回はABパート合わせて一話の回だったので30分かかった。遅刻である。

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