危険な猫砂と安全な猫砂
画像:pixabay Lernestorod
・初めに
1.猫のトイレシートに使われるマイクロカプセルと消臭剤の毒性
久し振りにFIP以外の事を書いてみようと思います。
猫砂に関しては
こちらの
「7.ベントナイト使用の猫砂」で
ベントナイトの危険性について書かせて頂きましたが、
甘かった。
世の中ってどうしてこう悪い方へ悪い方へと向かうのでしょうか。
この国のレベルをなめていました。
というのも
こんな物を見付けてしまったからです。
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「取り替えシート | デオトイレ - ユニ・チャーム」
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もうそろそろ書くのもうんざりして来ますが、
改めておさらいさせて下さい。
このカプセルは皆さんご存知の
PM2.5
になります。
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・マイクロカプセルはマイクロプラスチック
「?」と思われた方もいらっしゃるかと思います。
実は「PM2.5」は健康に影響を出す微小粒子の俗称で、「粒子状物質」です。
つまり小さな物質のサイズの名称なんですよ、
大きさの単位と思って頂ければ良いです。
サイズによりPM10等もありますが、
2.5μm(マイクロメートル)以下のサイズを俗称としてPM2.5と呼ばれます。
※1マイクロメートル=0.001 ミリメートル。基礎単位の百万分の一。
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環境省が警告を出している通り、サイズがとても小さいので体内に容易に侵入し、呼吸器を始めあらゆる場所を侵します。
マイクロカプセルは製品により大きさが様々ですが、
はじけた後はPM2.5程のサイズになり、
しかもはじけると言う事はつまり 増えます。
所でこのマイクロカプセル、
最近やっと注目して貰えた「マイクロプラスチック」なんですよね。
このマイクロカプセル、というかマイクロプラスチックはメラミン樹脂が主流の様ですが、これはホルムアルデヒドが発生します。
以前のnoteの
こちらでも怒りを込めて書いておりますが、
ソフランなんてキャップ一杯で一億個のマイクロプラスチック
です。
半分にはじければ二億個、
その倍にはじければ四億個、
もっと細かくはじければ何と十億個ものマイクロプラスチックを
キャップ一杯、たった一回のお洗濯で発生させている
と申せば、ぴんと来ない方にも深刻さがご理解頂けるかと思います。
何て素敵な我が国の環境省!
省として死んでいます。
たださすがにメーカーも世界の流れに(保身の)問題を感じ始めた様で、
例えば先述したソフランなどは「クラスター デキストリン(高度分岐環状デキストリン)」を香料の揮発用に使用し始めた様です。
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※同頁内一部画像
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素人理解と想像の範疇で恐縮ですが、
この図を見るに新しいソフランに使用されている技術はマイクロカプセルではなく、螺旋状の内部に香料等の目的物質を包括して徐放する仕組みの様に思います。
澱粉ですし、ホルムアルデヒドを発生させるメラミン樹脂より危険性は下がってくれるとは思いますが・・・。
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・解毒機能の弱い猫に抗菌、消臭剤は致命的
抗菌、消臭剤についての猫への毒性は、
私のnoteにお付き合い下さっている方達にはもう言うまでもないかと思いますが、例えば代表的な消臭剤であるファブリーズには連続殺人事件に使用された「ベンザルコニウム塩化物」が使用されています。
ファブリーズは一部動物病院ではペットが死ぬと有名で・・・、
何度書いたか分かりませんし、脱線しそうですから今回は割愛させて下さい。
ファブリーズを含め、消臭剤や抗菌剤を使っていらっしゃる方は大変お手数で恐縮なのですが、
こちらの
「2.連続殺人事件にも使用されたファブリーズの成分「ベンザルコニウム」」をご覧下さい。
少しだけこちらに書かせて頂きますと、
さすがに実際の連続殺人事件で使用されただけあって
経口推定致死量は体重1kg当たり50~500mg(50~500mg/kg)。
誤飲による死亡事故が多いそうです。
はっきり申しますが、
解毒機能の弱い猫に消臭・抗菌剤は致死的
です。
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・猫の健康を守れるのは飼い主だけ
さて、やはり脱線してしまいましたが、
これらを踏まえてユニ・チャームへ私もお電話してみました。
高残香性製品の使用で、犬猫の肝酵素値の上昇、腎機能の低下、意識混迷、呼吸困難が症例として報告されています。
件のツイートの頃なので、昨年の9月頃ですね。
「お客様のご意見は必ずお伝えします」
現在2021年4月、あれから半年以上。
普通に売っています。
事実かどうかお調べになられなかったのか、興味もないのか。
猫ちゃんの健康と命には関心のない企業、ユニ・チャームさん。
大切な家族の命は、飼い主が守りましょう。
この国やこの国の大企業は本当に本当に 本っっっ当・・・、にっ
あてになりません。
粗悪品ならまだいいです。
正規品としてこれらの毒が売られているんです。
販売出来る事が異常ですが、企業の倫理観念も異常です。
こんな会社が大企業でいられる国、日本。、
こんな商品が堂々と売られている国、日本。
これをご覧になられた皆様、どうかどうかお願いします。
気になった事、疑問に思った事は些細なことでも企業へ問い合わせてみて下さい。
そして悪い物は伏字にしないで発信して下さい。
大きな企業はSNSの評判を常にチェックしているそうです。
けれど伏字にしてしまうと検索に引っ掛からず、声として意識して貰えません。
不買運動を怖がらないで下さい、
それは消費者の権利です。
良い物を良いと発信して下さい、
それは民主国家のしあわせです。
悪い物を悪いと伝えることを怖がらないで下さい、
それは誰かの未来を助けます。
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2.安全な猫砂
猫砂は私が知る範囲、使用した範囲ではありますが、
木質ペレットが一番安全だと思います。
・ベントナイトの危険性の根拠
ベントナイトの危険性を否定する方の中には
「食品にも入っているから食べたとしても安全」といった理由をお見かけします。
確かに私も繰り返し食べる場合で無ければ危険性は低いと思っています。
それは勿論、猫への影響は分かっていませんから食べないに越した事はありませんが。
私が危惧しているのは経口毒性ではなくて、
吸入毒性の方です。
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※同頁内一部画像
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ご覧の通り、GHSでは吸入により長期または反復曝露により
肺線維症を引き起こす危険性が示されています。
画像のアイコンにつきましてはこちらです。
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「GHS対応ラベルおよび SDSの作成マニュアル ~毒物・劇物のラベル作成者向け~
厚生労働省医薬食品局審査管理課化学物質安全対策室」
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猫は手を洗うどころか舐めてしまいますし、
砂を掘りますから粉塵も舞って吸入してしまいます。
それでなくとも子供や動物は化学物質の溜まる低い位置におり、
大人よりも多くの化学物質を日常的に吸い込んでいます。
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「IPF(特発性肺線維症)ってどんな病気? | IPF.jp | 一般の方・患者さん向け」
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他にも紙系の猫砂は非常に軽い為、粉塵が多量に舞うのでやはり宜しくありませんし、
おから等の「食べ物で作られているから食べても安全」と謳われている物には防腐剤が入っている物が多く、実際に食べてしまうとやはり宜しくありません。
勿論「○○の香り」といった香料入りや、消臭・抗菌剤の入っている物は論外です。
解毒機能の弱い猫に香料はご法度です。
もう何年も前のお話ですが、雄猫の方が家に保護された際に慌てて購入したパインウッド製の猫砂が信じられない程に強力な香料臭を放っていたんですね。
まさか世の中に強力な香料付きのトイレ砂などという非常識な代物が出回っているとは思わず、木だからと油断していました。
例え微香でも解毒機能の弱い猫には問題だというのに、
この様な物を販売しないで下さいというお電話をお掛けしました。
既に同様のお問い合わせが数件あったそうで、
お相手の方もすぐにご理解頂き、慣れたご様子での謝罪と返品のお申し出を頂きました。
同じ様に猫ちゃんの体を思って声を上げて下さった飼い主さん達がいらした事にほっとしたのを覚えています。
猫砂につきましては
こちらのサイト様達が非常に詳しく比較して下さっています。
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・システムトイレでも木質ペレットは使える
さて、「家はシステムトイレだから崩れない砂とシートしか使えない」と思われている皆様。
実は我が家の猫トイレもシステムトイレなんです。
ただ、使い方は違います。
システムトイレは通常 上段の床面が簀子状になっており、そちらにはトイレ砂を、
下段が引き出しとなっていて、そちらには吸水シートを敷く形になっています。
が、家の場合は上段下段共にトイレ砂を入れています。
そもそもシートだと、尿の水分量が量れないので健康管理には非常に宜しくありません。
シートの色によっては血尿が出ても分かり辛い物もあります。
木質ペレットも慣れる前の最初は少し色が分かり辛いと思いますが、
慣れれば尿色の濃淡もちゃんと分かります。
簀子の目の粗さやペレットの崩れる大きさによっては上段だけに砂を敷き、
崩れて下段に落ちた砂を集めるだけでも良いと思います。
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・木質ペレットの注意点 -放射性物質-
さて、ここで木質ペレットについて、幾つかの注意点があります。
このペレットですが、ある商品で数件の猫ちゃんの体調不良が確認されたんですね。
この飼い主さん達は別の木質ペレットに変更し、すぐに猫ちゃん達は回復しています。
その後、販売店からの掲載がありました。
この商品から放射性物質が確認されたという内容です。
商品は「欧州アカマツ」が原料で、
放射性物質はチェルノブイリ事故由来の物だったそうです。
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例えば下のお店は猫砂として販売している訳ではありませんが、
ちゃんとこういった表記がなされています。
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このお店は消費者に対してデメリットを示せる良心的会社です。
所が猫砂として販売されている物で、この様に周知の表記があるものは私が知る限りありません。
検出された際にのみ一時的に掲載され、私もそこでようやく問題を認識したんです。
猫用だからでしょうか?
人よりも弱い生き物であるはずの、猫用なのですが?
怒ってばかりでお見苦しく、大変申し訳御座いません。
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う木質ペレットの指標値はこちらです。
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・木質ペレットの注意点 -ベントナイト、消臭・抗菌剤、まさかの香料-
さて、もうサブタイトルで出し切ってしまいましたが、
本当にあるんですよこんな商品が・・・。
目が点になります。
木質ペレットは元々それなり以上に防臭、抗菌効果があり、
消臭・抗菌剤やまさかの香料なんて必要がないんですね。
余程の粗悪品なのか、販売戦略上の売りに出来ると思ったのか・・・。
何故かベントナイト配合の木質ペレットもあるのですが、
ベントナイトは固まる性質を、木質ペレットは崩れる性質を持ち、相反していて大変謎です。
「固まる・流せる」という売りなので、水分を吸って固まっても多量の水で流すとペレットによって崩れると言うことなのでしょうか・・・?
これもまた抗菌剤配合と堂々と謳ってある、ベントナイト×抗菌剤という悪夢の競演です。
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・家で購入している木質ペレット
稀に別の木質ペレットも購入する事がありますが、家ではこちらの商品ほぼ一択です。
産地は愛媛県、杉・檜使用で防虫、抗菌、防臭効果があります。
※薬剤による追加効果ではありません
33ℓ(20kg)で1,750円という、他に類を見ない特殊で良心的なお安さです。
※2020年4月現在