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国士舘大学ドイツ遠征9 Saarbrukcken

ドイツの食事事情…といっても、ホテルの朝食と、ショーの主催者が用意するケータリングのランチ・ディナーくらいしか食べていないのだが、やはりパン類・乳製品・ハム類の種類が豊富である。上の写真の下中央に写っているシュトーレンが絶品で、「アルプスの少女ハイジ」のように、こっそり持ち帰りたいと思うくらいであった。

朝ごはん

飲み物は、ラベルのドイツ語が読めないため勘が頼りである。各会場での食事には必ず飲み物が含まれているが、今回の飲み物はこちら。

飲み物

ケータリングの食事では、炭酸水が供されることが多い。写真左側の「Naturell」というラベルのものは、炭酸が入っていない普通の水である。国士舘の選手たちは、"Natural water, please." というフレーズを生活の知恵として身につけた(^^)

写真右側の飲み物は昼食に供されたので、レモンジュースかと思いきや、なんと低アルコール飲料であった(!)山田監督によると、「おいしい♡」とのこと。山田監督は、激務の合間をぬってご家族とコミュニケーション。

山田先生


ついでに、ドイツのトイレ事情も少し。日本のスーパークリーン・スーパー気配りトイレに慣れた身には、海外のトイレ事情は切実である。

トイレ

このトイレはまだ色的に洒落っ気があるほうで、ドイツのトイレは実用一辺倒の白と銀色の世界である。無駄なものは一切ない。日本のトイレにありがちな「荷物置き場」というような気配りも一切ない。もちろん、便座はこの上なく冷えきっているが、便座シートという優しいものは、この国に足を踏み入れて以来、一度も見ていない。ましてや電気でほんのり温まった便座など、遠い夢の国ジパングにしか存在しない桃源郷ではないかと思い始めている。

ライト

さて、昨日の会場Saarbruckenは、あとほんの数キロでフランス国境という街であった。一方、翌日の会場であるDessauはポーランドやチェコの側にあり、ドイツを西から東へ横断することになる。昨日は19:30から公演が始まり、終演後すぐにディナーをかきこみ、ただちにバスに乗ってDessauへ出発。選手たちは演技が終わった疲れた体で車中泊となった。パフォーマーの中にはバスに乗らず、自家用車で移動している人たちもいる。いやはや、すごい体力だなと驚かずにはいられない。

タンマ

昨日の個人は、石川裕平選手(左)のロープと田中啓介選手(右)のクラブ。この二人は、普段から仲が良い。演技のタイプは違うが、二人ともマイペースで海外公演を楽しめるメンタルを備えているように見える。

個人2人

実際、今日のショーでも彼らは観客を惹きつける「観せる演技」をしてみせた。個人の演技は、照明の中で演じられると格段に魅力が増す。正直なことを言うと、個人の演技にヨーロッパの観客がどれくらい反応してくれるものか若干の心配があったのだが、それはまったくの杞憂であった。彼らの演技は喝采で迎えられている。国がどう、人種がどう、ではない。

「良いものは良い」

ということだと思う。

田中選手のクラブの演技はこちら。華やかな雰囲気を演技で出すことができる彼には、ショーのスポットライトが本当に良く似合う。


演技後に思わずガッツポーズが出た石川選手のロープの演技はこちら。このような大舞台で臆することなく、「おりゃあ!」と言わんばかりの見得を切ることのできる才能は、貴重だと思う。石川選手はこれで個人演技をすべて終了したことになるが、長縄では観客を盛り上げる重要な役どころも担っている。残り2日間、思い切り弾けてくれることだろう。


団体選手たちは、連日のショーで大きなミスなく演技を続けている。毎回プログラムの最後に出場し、観客からやんやの大喝采を浴びるのだが、その直後にフィナーレが始まる。ライトの当たらぬ薄暗がりで、フィナーレの入場を待つ彼らが膝に手を当て、苦しい呼吸をなんとか整えようとしているのが見える。司会者の「Koookushi-kaaaaaan!」という呼び声とともに観客の前に走り出て、満面の笑顔で手を振る彼らの心臓はどれだけ苦しいことだろうか。(その後、場内を走って一周しながら観客とハイタッチするというオマケつきである)

佐々木稲岡

↑佐々木駿斗選手(左) 稲岡逸生選手(右)

馬越高橋

↑馬越太幾選手(左)と髙橋稜選手(右)

ジャンプ

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