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生きる哲学を持つ

ネットを繰っていて、秋吉久美子さんの"推しメン"の記事を読んだ。

いまや空前の“推し活”ブーム。この潮流は、通常なら推される側である著名人にも波及しており、女優・秋吉久美子にもいま、推してやまない御仁がいるという。
それが、東京大学名誉教授で経済学者の安冨歩さんだ。

「毎晩、安冨先生のYouTubeを見ないと寝られないくらいなんですよ」と語るほどの熱中ぶりを聞いた女性セブン編集部は、安冨さんが暮らす大分県の山中に、秋吉を連れ出した。
秋吉と安富さんが“私の推しメン対談”として、“生きる力”について語り合う。

先生は言行一致だからこそ清々しい

秋吉:お会いしてみて改めて、先生は朗らかで清々しいかただと実感しました。
口先だけで物申すのではなく、自ら女性装をなさるなど、男性的な行動力と女性的な感受性で生きられている。そうしようという果断が清々しい。勇敢ですよね。千の言葉を重ねるよりも説得力があります。

女性とはこういうものだと定義づけられ、女性側も男性が求める女性を演じてみせて……。だからいつまでたってもジェンダー格差が埋まらないって私は思うんです。
そんな悲しい日本の中で、先生は誰かに与えられた役割やイメージではなく、自分の生き方を貫いていらっしゃる。

著書の内容も、YouTubeでおっしゃっていることも、ご自身のライフスタイルに組み込んで実践している。
お話の間口は広いのですが、最終的におっしゃりたいことは、人間が自由に生きるためにどうすべきか、につながっていく。そのブレない生き方に惹かれました。

〈秋吉も安冨さん同様、かつてマネジャーから“魔性の女”という女性像を無理やり押し付けられ、自分を抑え込んで生きてきたという。そのため、安冨さんの抑圧されてきたがゆえのつらさに共感できると続ける〉

安冨:ありがとうございます。私が言いたいのは、人にはもともと“生きる力”がある、ということ。私たちには、私たちを支えている何らかの神秘的な力があるのだから、それを受け入れないといけないのに、そんなものはないと思い込んでしまう。
そうなると支えが失われ、常に不安がつきまとう。その結果、生きづらいと感じてしまったり、不安を解消するために暴力をふるってしまったりするわけです。

秋吉:その神秘的な力とは何ですか? 宗教?

安冨:そうですね、支えてくれていると信じられるものですから、“神”と言えなくもないのですが、的確に表せる言葉がありません。

秋吉:名付けられないものの、人間には生きるための力が備わっているから、それを信じて受け入れれば不安にならない、ということですか。

安冨:そうです。

秋吉:その生きる力を信じて受け入れるには、どうしたらいいのでしょう?

安冨:人の目より、自分の感覚をまずは信じるべきだと思います。私は絵を描いたり、バイオリンを弾いたりもしているのですが、どれも上手とは言えない。

でもいいんです。人からどう思われるのか、恥ずかしいなどと他人の評価を気にしてはいけません。
バイオリンもやってみたら、やらないときよりも一歩前に進みます。耳も肥えて、ますます自分の演奏が下手に思えるんですけど、バッハの曲がより深く理解できたりします。何事もやってみないとわからないんです。その上でよく考え、それでもわからなければ、人に聞くんです。


そして、秋吉久美子さんの"推しメン"安冨歩・東大名誉教授の著書「生きるための論語」(ちくま新書)を、早速Amazonで購入した。

人は一人では生きていくことができない。
安富さんは、「人にはもともと“生きる力”がある。私たちには、私たちを支えている何らかの神秘的な力があるのだから、それを受け入れないといけないのに、そんなものはないと思い込んでしまう」と仰っている。
人が持っている"生きる力"を支えている神秘的な力、それは、神か、仏か、天か、何か分からないが、そのサムシンググレートがいて、私が生かされていることを、私は生まれ変わって第二生を生きようと思い、今生きていて、そのことを実感として分かるようになったように思う。

そのためには、自らの"生きる哲学"を持つことが不可欠だ。ブレることのない人生哲学を持つことで、サムシンググレートは私を大道の入り口まで導いてくれる。そして、私の成り行きをずっと見守ってくれる。

私の"生きる哲学"とは、

1.敬天愛人
天は人も我も同一に愛し給うゆえ、我を愛する心を以って人を愛することだ。
人は、"人のために生きるために生まれてきた"のだ。そのために、天はその人にその人だけの得手を与えた。
人は幸せになるために生まれてきた。自分の幸せは、人が喜んでいただくことをすることだ。

2.自分を活かして、人のために尽くすことをしよう。滅私奉公ではなく"活私奉公"。忘己利他は無理でも"自利利他"の精神で生きる。

3.謙虚にして驕らず。
実るほど頭を垂れる稲穂かな。

4.自分に正直に生きる。
自分に嘘はつけない。誰が見ていなくても自分が見ている。お天道様が見てござる。

5.自分に素直になる。自分の強みと弱みをしっかり自覚して、自分の弱みをオープンにする度量を持つことだ。自分の弱みをオープンにしたら、心ある信頼がおける人たちは、私を助けて(援けて)くださる。

6.その助けてくださった人たちに感謝して、そのお礼を、倍返し、三倍返しにしてお返しする。そのキャッチボールが、好循環をつくっていく。幸せの好循環をつくっていく。

7.極力、人と争うことを避ける。争っていいことは何もない。そんな相手は「私とは次元が違う人」と思えば腹も立たない。感性的な悩みはしないことだ。

8.来る者は拒まず、去る者は追わず。
私の周りに集まってきてくださる人たちは、去っていく人たちより、圧倒的にその人数は多い。

9.至誠にして動かざるものは、未だ之あらざるなり。"至誠一貫"の精神を持つことだ。

10.相手を思い遣る"恕の心"を持つ。

11."有言実行"。もう「男は黙ってサッポロビール」の時代ではない。

12.ガンジーは言っている。
弱い者ほど相手を許すことができない。許すということは、強さの証だ。

13.人は強くなければ生きていくことができない。しかし、優しくなければ生きている資格がない。

14.潜在意識に透徹するほどの願望を持つことだ。そして、その願望を成し遂げようと四六時中考え続けることだ。さすれば知恵が湧いてくる。考えて、それを行動に移す。そうすれば、人は助けてくれる。天は助けてくれる。

15.私は偉くなりたいのか。有名になりたいのか。お金を稼ぎたいのか。いや、それは何かを成す手段にしか過ぎない。
何かを成すために、何かを為すのだ。目的と手段を峻別して、決して目的を失わないことだ。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)


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