OUEN blogリニューアルに当たり、ご挨拶
OUEN Japan 小林 博重
私は、昭和27年11月8日、能登半島(現、石川県中能登町)に生を享けた。
昨年11月で満70歳になることを機に、6月4日に古稀の祝いとして、生前葬と出陣式を行った。
勿論、生前葬は、生前にする葬式だ。昨今、芸能人のみならず一般人でも行うことが稀ではない。私はそれに加え、生まれ変わって第二の生を送る門出として、誕生会ならぬ出陣式を同日に行った。
それも人生100年時代ではあるが、後30年と言わずあと半世紀。それも生涯現役を貫き、仕事のさなかに倒れ、現役のまま次の世に旅立ちたい思いで生きたいとの思いがある。
人の一生は季節に準えられる。いわゆる「春夏秋冬」だ。生まれてから亡くなるまで、その順序は、「青春」から始まり、「朱夏」~「白秋」を経て「玄冬」に至り一生を終えるのだが、私は今まで、70年の人生を生きてきて、「いや、そうではない」と思うに至った。
すなわち、「玄冬」から始まり、「青春」~「朱夏」を経て、「白秋」で有終の美を飾るのが人の一生ではないのか。
それゆえ、私の第一生の70年は、「玄冬」「青春」「朱夏」の3つの季節であり、第二生の「白秋」で私の一生は完結する。そして、この「白秋」は、たわわに実る「実りの秋」である。そして、「白秋のさなかに」、前のめりになって倒れ、生を終える。このような一生を送りたいものだ。
私の第一生の「玄冬」は、能登から始まる。
中学生まで能登で育ち、高校は金沢大学附属高校で自由奔放な楽しい3年間を過ごした。東京大学では応援部に所属し、「応援哲学」の基礎を学んだ。
社会人として学窓を巣立つまでの23年が、暗闇から一筋の光を模索しながら生きた私の「玄冬」だ。
次の「青春」は、社会人としてスタートした安田信託銀行の21年だ。
安田では、7年以上の人事部勤務から営業部でベンチャービジネスを中心とした中小企業との取引開拓に注力した。人のつながりで生きた21年だった。
そして、40代になって、稲盛和夫さんとの出逢いを経て、
「生まれてきた意味」
「人生如何に生きるべきか」
「人生のミッション」
を強く意識して、44歳6か月で銀行を退職し、新たな人生を生きてみようと思った。懐かしい青春の思い出である。
その次の「朱夏」は、銀行を中途退職し、一匹狼ならぬ「ドラえもん」として生きた25年だ。
経営の才がない人間にとって、大企業を飛び出すことは、生簀でぬくぬくと育った魚が凍える冬の日本海に飛び込んだようなものだった。七転八倒・紆余曲折して四半世紀、人生の荒波を何とか乗り越えて来て今の私がある。
多くの人たちに支えられてきた25年だった。
いや、私の人生は、玄冬・青春・朱夏の3つの季節とも、心ある人たちの支えがあっての70年だったと思う。まさに、馬齢を重ねた70年だったが心ある人たちに支えていただいて今の私がある。それを思うと、お世話になった皆さんには感謝しかない。
この3つの季節を終え、私の第一生は幕を閉じた。
第一生のそんな思いもあって、来たるこれからの第二生は、ビスマルクの箴言「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」に倣って、第一生の貴重な経験を我が歴史として、少しでも賢く生きる半生を送りたいと思う。
まさに『実りの秋の白秋』だ。
第二生はちょうどこの6月で生前葬&出陣式から一年が経つ。
雄々しく、優しく、飛翔する半世紀だ。あと30年、50年。どこまで生きるか、天のみぞ知ることではあるが、歳相応に、無理せず無理して、ゆっくり急いで、「実りの白秋=第二生」を謳歌したいものだ。
そして、この第二生の白秋のスタートに当たり、今まで約5年に亙り書き続けてきたOUEN blogをリニューアルし、気分一新して、本日から【新しいOUEN blog】を始め、第二生の本格的スタートを切りたいと思う。