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少しずつ、能登を知る

11月14日、中能登町1日目。
半世紀ぶりに碁石ヶ峰を訪れた。碁石ヶ峰県立自然公園は、石動山から碁石ヶ峰(標高461.1m)に至る尾根から麓にかけての一帯で、随所に池がある伸びやかな高原の景観を呈している(頂上からは、北に中能登町や羽咋市が一望でき、南は氷見市と遠く立山連峰まで望むことができる。広域地方創生の観点からして、中能登町と氷見市はもっと緊密に交流することをしたほうがいい。七尾市、羽咋市、氷見市、中能登町を巻き込んだ広域地方創生が、 OUEN Japan のミッションだ)。

この自然公園は、ピクニックやキャンプなどの屋外レクリエーションの場として利用されている。

鹿島少年自然の家があり、”スキー教室”、”いかだ体験”、”釣り体験”、”野外炊さん”、”バーベキュー”、”パンつくり体験”、”ピザつくり体験”等の「自然体験活動」ができる。昨日も地元の小学1年生たちが、”秋を見つける”という野外活動の一環で、日帰りだという。
公園の遊び場では、黄色い声をが飛び交っていた。子どもの声には明るい未来がある。

このような「自然に触れ合う、”ことをする”体験」は子どもに限ることはない。里山の能登を知ってもらう、子どもに限らず、大人向けの”体験型ツアー”を組めないものか。

農事組合法人”能登やまびこ”を訪れた。代表理事、理事とも農業のプロだ。元町役場職員、元県庁職員で、これからの能登の農業に一家言をお持ちだ。

来年1月25日の[OUEN Japan 信念会] で、いろいろな切り口で、中能登町を来場者の方々に知っていただきたい。ついては、"おにぎりの里中能登町"であるから、お寿司に換えて、おにぎりを出そうかと考えていることをお話ししたところ、それでは中能登町でしかつくっていない”イセヒカリ”を提供するから、おにぎりにしてお出ししたら、中能登町を知っていただく強力なエッジになるのではないかとのお話しをいただいた。
また、”かぶら寿司”は、石川県のみならず、富山県においてもそれぞれの地方でつくり方はさまざまだが、中能登町のかぶら寿司づくり体験は”能登やまびこ”で行なっており、味は別格だとのお話しだった。

そんなことで、イセヒカリ、かぶら寿司の2つの特産品のアピールをOUEN Japan 信念会で行ないたいので、是非参加させていただきたいと。

日本には食用のうるち米の品種数が824ほどあると言われています(令和元年度産農林水産省データ)。

その中で「イセヒカリ」という品種があります。
1989年に伊勢神宮の神田で発見されたお米です。
神様が植えたお米と称され10年ほど世に出回っていませんでしたが2000年に入ると、作付け面積が徐々に増えてきました。
しかし、いまだ認知度は低いお米です。お米屋さんでも見かけることはほとんどありません。

[その理由]
⑴食味が硬質であっさりしていて現代の主流品種コシヒカリの食味とは異なる。
⑵登録品種・推奨品種ではなく市場で流通していない。

しかし、イセヒカリの誕生には奇跡と神秘の背景があり、食味も良く、健康に良いといわれています。

[イセヒカリの誕生]
伊勢神宮のそばには神様に奉納するためのお米を作る御神田があります。「神宮神田」と呼ばれる田んぼです。
1989年、神田ではコシヒカリを栽培していましたが、その年に2度台風に見舞われ稲のほとんどが倒伏してしまいました。
そのような中、奇跡的に倒れず2株の稲が並んで生き残っていました。
これが後に「イセヒカリ」となる稲です。
生き残った2株を種取りして栽培したところコシヒカリとは全く違う特性を持った稲に成長したのです。
この点に注目した農家により翌年からは試験栽培が始まりました。
そして1996年に、「イセヒカリ」と名付けられたのです。
イセヒカリのイセは「伊勢」ヒカリはコシヒカリの「ヒカリ」にちなんでいます。
現在もなお伊勢神宮ではイセヒカリを御神饌(ごしんせん:神様に献上する供物)として奉納しています。

[イセヒカリの特徴]
イセヒカリは、1989年の台風の時に現れたコシヒカリの突然変異種です。
そして面白いのが、コシヒカリとは異なる特性を持っています。
⑴多収で病気に強い
⑵稈(かん:稲の茎)が太く短いので倒伏しにくい
⑶硬質であっさりした食味

コシヒカリの突然変異で生まれたイセヒカリですが、コシヒカリとは対照的な特徴を持っています。
特に食味に関しては、アミロース値が高いと言われ、実際に食べてみるとコシヒカリよりも硬質であっさりしています。

お米は主にアミロースとアミロペクチンという成分でできておりそれぞれの含有量でお米の食味は変わります。

アミロースが多い⇒硬質であっさり
アミロペクチンが多い⇒粘りが強い

つまり、コシヒカリなどのお米はアミロペクチンが多く、イセヒカリはアミロースが多いお米です。

現代で美味しいとされるお米はアミロペクチンの多いモチモチしたお米ですが、最近では、イセヒカリのようなアミロース値の高いお米が健康に良いともいわれています。

アミロースが多く含まれるお米は、構造上ブドウ糖の分解に時間がかかります。したがって、コシヒカリなどに比べ糖の吸収がゆるやかなのです。
つまり、アミロースを多く含んだお米は、血糖値の上昇を緩やかにでき、体に負担を与えないので、糖尿病の食事療法にも提供できるとして期待が高まっているのです。

中能登で育った神様のお米”イセヒカリ”と、"おにぎりの里 中能登"

中能登中学校の生徒は、高校受験のおり、イセヒカリをお守りにして受験するのだと。神社のお守りより霊験あらたかではないのか。

[歴史・由来・関連行事]
塩漬けしたかぶらに塩漬けしたブリを挟んだ、石川県を代表する伝統的発酵食品。従来の酢飯を使うすしとは異なる、漬物に近い「なれずし」の一つである。
起源については、諸説ある。金沢市金石町の漁師が豊漁祈願・安全祈願で正月の行事食として食べはじめたという説や前田藩主が湯治で訪れた地元の温泉宿で振る舞われたといった説が伝わっているが、定かではない。少なくとも江戸時代には食べられていたという。魚屋や八百屋が年末、得意先に通い帳の入れ替えとごあいさつのために手づくりの「かぶらずし」を手土産にしたことから広がった。
ブリは能登地方を代表する食材の一つ。脂ののった寒ブリは刺身にしても煮ても焼いても美味しく食べられる。江戸時代、とれたての「御用ブリ」は、城下に出まわる前にまず藩主へ献上された。「ブリ一本、米一俵」といわれるほどの高級食材で、質素倹約を強いられていた庶民が口にすることは滅多になかったという。どうにかしてブリを食べるために、かぶらで挟んで食べたことが「かぶらずし」のはじまりという説もある。

夜は、羽咋市のゲストハウス古民家 奏-kanade-で、のとUIJターン移住者交流会があり、出席した。七尾、中能登、羽咋他、能登に移住して住んでいらっしゃる方々が中心で、約20名の交流会だった。
今回は羽咋だったが、会場は中能登や七尾で持ち回りなのだとか。

老若男女、さまざまな地方から移住して能登に住んでいることに驚いた。しかし、能登から出ていく人の方が来て移住する人より圧倒的に多い。
能登の人たちの中には、子どもに、「大きくなったら、東京でも大阪でも名古屋でもいいから都会に出ていくのが幸せだ。能登にいてもいいことはない」という人が少なからずいらっしゃる。
そんな地元の人がいるのに、どうして能登に来て住むの?と私などは思う。

[Uターンの人]
若い時は東京をはじめとして全国を転勤していた。歳を取って、ふるさと能登が恋しくなって定年を機に帰ってきた。第2の職場は金沢に求めた。志賀町に住んでいる。能登半島地震、大雨災害があって、志賀町だけではなく、奥能登にもボランティアで出かけていると。
私も2拠点生活で中能登だ。同様な気持ちからだ。

[Iターンの人]
仕事はWebでどこにいてもできる時代になった。たまたま能登に旅行に来て、気に入った。羽咋市が移住政策に力を入れていたこともあって羽咋市に土地建物を求めた。

生まれは北海道だ。親の転勤で、東京~石川~長野~埼玉に転々とした。人との繋がりで、一番居心地がいい、友だちが多くできた金沢に居を構えている。

巫女をしている。冬の能登に旅行した。天気は東京と大違いだ。雪と雨、天候はすぐ変わる。晴れていたと思ったら雪が降ってくる。高い湿度。寒くてじめじめしている。これが気に入った。
東京の冬はカラカラ。空は青空で高い。それと真逆な能登がいい。
エェッ!そんなに思う人もいるんだ!!!アッと驚く為五郎だ。

[Jターンの人]
出身は愛知県だ。主人が小松の出身。農業がしたくて、主人が石川県に帰ろうと言った。石川県は、加賀と能登では別の国のようだ。能登の人情に魅かれた。

私は思う。
能登の人は我慢強い。地震があっても大雨があっても、これでもかこれでもかという災難が降りかかっても、じっと何も文句を言うことなく耐えている。時間が経って、能登の地震や大雨のことが人々の心から離れていっても、そんなものだと淡々としている。我慢強いが、保守的。あまり、改革していこうというパッションがない。
能登の人は偉いと思う。しかし、もっと言うことは言うべきだ。もっと仕事に、人生に、チャレンジすることだ。
自然に任せることもいいが、それをしかたないと思うのではなく、それを自分ごととして受け止め、どうしたら幸せになるのかと、自分の頭で考え、行動に移すことだ。

OUEN Japan のミッションが少しづつ見えてきた。
まだまだ白黒だが、来年3月までの仮免許期間で、総天然色にしていこう。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)



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