「草花を愛でる心」を持って、第二生を生きる
私は、60代後半になってから、一層健康のことを気に掛けるようになった。その理由は、身体のあちらこちらが劣化してきたことを身を以て実感するからだろうと思う。
以前は、どこか具合が悪くなって、やっと「仕方がない」と思って、病院に通っていたのだが、最近は、かかりつけ医や歯科医に通うことが、「仕方なし」から「前向きな気持ち」で通うようになった。
それは、身体の健康が大いに心にも影響すること、身心一如であること、いや、さらに精神=霊魂にも影響することがストンと腹落ちするようになったからだ。
すなわち、「青春の心を持って、今の白秋を生きること」が、「人間の本性である霊魂のレベルを高める」ことにつながってくることであると思うからだ。
身体の健康が、心の健康につながる。その逆も真なりだ。すなわち、身体と心はインタラクティブにつながっているのだ。
かかりつけ医の南青山の藤田クリニックには月1で通院している。
また、西新宿のサンデンタルクリニックには月2くらいだ。
昨日、サンデンタルクリニックで、小山悠子理事長先生の診察を受けた。
小山先生は私と同い年、小池百合子東京都知事も同い年。小山先生は、小池知事を穏やかにした、優しい、可愛い、ちょっと小池知事似の美人先生だ。
私は先生に、「120歳まで生きるつもりだから、歯もその歳まで保つようにしてほしい」と話しているので、小山先生の診察は、それは徹底している。
私の歯は、現在、4本がインプラントだが、7月に5本目を入れる(土台は4月に埋めた)。
インプラントは、生きている自分の歯ではないので、その日々の手入れ方法は結構面倒で、手入れに時間が掛かる。
数種類の「歯間ブラシ」、「インプラント用の歯間ブラシ」、「特製の歯磨きチューブ」、「うがい薬」を使って、1日朝昼晩、3回の歯磨きをする。そして、そのチェックを小山先生が直々してくださるのだ。
私が、「先生、今日はどんなことをするのですか」と聞くと、先生は、「左下の2本のインプラントの根っこに菌が増えているようで、プラークが深くなって、ちょっと膿んでいるの。レーザーで焼き殺すのがベストと思うので、これから麻酔を打って、レーザー治療をしたいと思いますが、いいでしょうか」と。私は「全て、先生にお任せしていますから、よろしくお願いします」と答える。
信頼関係があってこそ、お任せできる。何事においても、どれだけ任せ任せられる関係の構築ができているかが、いい人生になるかどうかの決め手になる。
このように、小山先生にはザックバランで全てをお任せしている。
約1時間の診察だが、その前の10分程度は、歯以外の健康のこと、心のことを雑談する時間になっている。
何せ、あとの人生、50年の長丁場だから、いろいろなことをご相談に乗っていただきたいと思う。
五十肩の話をした時も、たまプラーザの「横浜たまプラーザ運動器スポーツクリニック」をご紹介いただいて、週2回、通院している。
先生は、「私も、小林さんと120歳までお付き合いしなけりゃね」と仰る。彼女も120歳にチャレンジするのだとか。「これも私の影響だ。私が患者だからだ」とちょっと先生に恩を売る。
診察室に、芍薬の花が花瓶に生けてあった。芍薬の花の開花時期は5〜6月で、ちょっと7月では遅いのではないかと思って、そのことを先生に聞いたところ、先生は、「この芍薬は小林さんがクリニックに通い始めるより前から、ここに咲いているのよ。もう20年になるかしら。皆さん、造花とは思えない本物の芍薬だと言ってくれるの」と。
ちゃんと花瓶に水が入っているのに、この芍薬は正真正銘の造花だった。
この診察コーナーは、私は初めてではない。しかし、そこに花があるとは、今まで全く気が付かなかった。
先日も、NHKの「あさイチ」で、花の特集をしていたが、そんな内容だと、今まではチャンネルを替えていたのだが、この時はちゃんと視聴して参考にさせてもらった。
そんなことで、私は「花を愛でる心」が湧いてきたのか。元々、そんな心があったのに、「女性活躍の応援団長」になるのだと思ったことが切っ掛けで、草花に心が向くようになったのか。NHK朝ドラの「らんまん」の影響があるのか。
花を愛でる心を持つことで、「少し成長したのかな」と、ちょっと嬉しい気分になった。
しかし、やはり、造花より本物の花や観葉植物がいい。
毎日の手入れが面倒ということがあるが、だからこそ、「花を愛でる、優しい、穏やかな心」が育まれるのだ。
この前から、私は、事務所を観葉植物と生け花でいっぱいにしている。
二日前に、自宅から万年青(オモト)の株を、分けて持ってきた。万年青は鉢植えで育てるのが一般的なのだろうが、事務所では水栽培に挑戦しよう。はたして、水栽培で育つだろうか。
万年青は縁起草の別名があるように、縁起がいい観葉植物だ。
引越し祝いや長寿・長命、母性の愛、崇高な精神、魔除け等、万年青は日本ではめでたい観葉植物だ。
これからの半世紀、私の水先案内をしてくれる草になってほしいと思う。
そして、水栽培に馴染んで、長く元気に育ってくれることを願っている。
不動院重陽博愛居士
(俗名 小林 博重)