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能登半島の創生と自利利他の精神

"中能登町地方創生アドバイザー"は、中能登町の創生のために、持てる力(その持てる力とは、自らが持っている自力のことであり、その自力が呼び込み拡がっていく他力のことである)を如何なく発揮し、地方創生を実現するというミッションを持っている。

それは、中能登町だけを創生することではない。中能登町に隣接する市町とともに創生をすることが、中能登町にとって最高最大の中能登町の創生になる。

目指すは小欲にあらず
大欲を目指す

すなわち、その地方創生とは、"自治体の壁を越えた広域の地方創生"だ。
そうすれば、中能登町は過疎地が目指す"地方創生のモデル"の自治体になる。それが中能登町から私に与えられたミッションである。

昨日は、中能登町企画課の駒井さんから羽咋市総務部をご紹介いただき訪問した。総務部まちづくり課の崎田課長、地域振興室 地域振興・協働推進係の見附係長、まちづくり課主査の東さんとお会いした。
見附係長とは約1時間に亙り、じっくりとお話しすることができた。

OUEN Japanを何のために設立したのか。私と黄さんが、どうして中能登町地方創生アドバイザー就任に至ったのか。そして、羽咋市を訪問した趣旨等をお話しした。

羽咋市は、中能登町の西に隣接する人口19千人強の市であり、面積は81.85㎢。中能登町より人口は4千人弱多く、面積は少し小さい。

平成の大合併のおり、中能登町は3町(鹿島町と鳥屋町と鹿西町)が合併してできた町だが、羽咋市はどことも合併していない。
市制が施行された時は3万人以上あった人口が、現在では19千人強と2/3にまで減少している。平成の大合併で多くの市町村は合併したので、市町村単位で人口の減少率はどうかと比較することはできないが、羽咋市のように合併していない自治体の数字は、その人口の推移が少子高齢化の度合いをはっきり表す。
能登半島の人口は、ピークの時の2/3にまで減少している。それが今、能登半島地震で奥能登の人口が急激に減少している。
能登半島の人口減少は、徐々に減少していくぬるま湯状態から、地震で熱湯を被せられた大火傷をした状態に激変した。奥能登地域を救うためには、同じ能登である中能登地域がリードオフマンになって、能登以外の皆さんのご協力をいただきながら、能登の創生に立ち向かわなければならない。

能登半島は、ほとんどが丘陵地帯である。奥能登地域の輪島市も珠洲市も能登町も穴水町も、中能登地域の志賀町も同様だ。
ただ、七尾市と中能登町と羽咋市にまたがる能登半島南部の邑知地溝帯だけが、能登半島で唯一の細長く、平野と言うほどの平野ではないが、平坦な低地帯である。

能登半島を生かすためには、この低地帯がキーになるのではないだろうか。石川県の加賀地方より、北陸3県の富山県や福井県より、邑知地溝帯に属する3市町が一番能登半島を分かっているからだ。強い想いがあるからだ。

羽咋市では、地震の被害は中能登町とほぼ同様だったとか。震度は5強(中能登町は震度6弱)、死亡は1人(中能登町はゼロ)。
今回の水害もあって、奥能登地域から移り住んでいる人も増えているらしい。瞬間風速かもしれないが、人口は増えた。
羽咋市と中能登町は、能登半島の復興のためのキーパーソンになるべきだ。
見附係長は、「羽咋市と中能登町で、能登半島復興のために、ともに手を取り合って頑張っていきたい」と。

自利とは、それぞれの自治体が自分のために、自分が幸せになるためにどうしたらいいのか考え行動すること。
利他とは、それぞれの自治体が、まずは、隣の自治体のことも考え、ともに幸せになるためにはどうしたらいいのか、ともに幸せになるほうが、自分だけが幸せになるよりももっと幸せになるのだと考えて、そのことを確信して、行動に移すことだ。
その自利と利他の良きバランスが全ての人を、社会を、幸せにする。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)

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