プロスペクト理論
プロスペクト(prospect)とは、「予想」とか「見通し」という意味です。
私たちは、これから先、どうなるかわからない未来に対して、自分がとる行動を決めなくちゃいけない場面がたくさんありますよね。その時に、人が意思決定させるパターンがあるというのです。
その判断は、決して合理的ではなく、客観的でもない。かなり偏った判断をする傾向を持つらしいのです。
それは、ひとえに利益獲得<損害回避。
つまり、利益を手に入れようとするのではなく、損失を回避する方を選択しやすい傾向を持つということ。このことを「プロスペクト理論」といいます。
人は誰でも「どう考えたって、そんなこと滅多に起こらないよ」という、確率の低〜いことが、さも必ず起こるかのように思えてしまったり、「絶対にうまくいくよ」という確率の高そうなことでも『いや絶対に無理!』と考えてしまうことがあると思うのですが、それはまさに、大きな利益より小さな損害を回避したいと考えてのこと。
これは人間の性(さが)のようなものなんです。
だから判断する時は、決める前に一旦立ち止まって、冷静になって「本当にそうだろうか?」と問いかけることはとっても大事で、自分の判断を疑ってみることは必要なことなのです。なぜなら、損害回避ばかりでは、力をつける成長のチャンスを失ってしまうからです。
特に怖がりな人は、感じやすい性質を持っていて、過去の成功体験以上に、傷つき体験を強く記憶している可能性があります。そうなると、危険を回避することにばかりに気を取られ、用心に用心を重ねてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまいます。
感情に揺れやすい人は、客観的なデータをたくさん集めるようにしましょう。そして、集めるデータも、ネガティブな判断を裏付けようとしていないか、疑うようにするのです。
私なんか怖がりだし、とっても感じやすいので、いつも360度見渡して「偏らないように、偏らないように」と心の中で呟きながら、情報を集めるようにしています。
判断する時に必要なのは、偏らない情報の量❣️
そして、自分の感情をモニタリングすること❣️
怖がりな人は、放っておいても危険回避は得意なので、あえてリスクを取る選択をする❣️
この習慣づくりは、感受性の豊かな人に特におススメです。
鶯千恭子(おうち きょうこ)